この記事では、音楽講師が厳選した「ウクレレを始めたらまず覚えたい29個のコード」と押さえ方のコツを掲載しています。
記事後半では「日曜日よりの使者」「ナウシカ・レクイエム」「なごり雪」など人気の11曲を紹介し、楽譜ダウンロードも掲載しています。
主要コードを網羅した無料コード・ブックはこちら
よく出てくる29個のコードを覚えよう
コードダイヤグラムは上からのぞき込んだ形を表します
コードダイヤグラムは、抱えているウクレレをくるっと回して、こちら側にヘッドの化粧板を向けて見た時の形です。
コードフォームの一番上の弦が1弦、一番下の弦が4弦です。上のコードダイヤグラムと同じコードを押さえると、下の写真のようになります。
ルートがCのコード
INDEX: Cのコード | Dのコード | Eのコード | Fのコード | Gのコード | Aのコード | B♭のコード | Bのコード |
ルートがDのコード
INDEX: Cのコード | Dのコード | Eのコード | Fのコード | Gのコード | Aのコード | B♭のコード | Bのコード |
ルートがEのコード
INDEX: Cのコード | Dのコード | Eのコード | Fのコード | Gのコード | Aのコード | B♭のコード | Bのコード |
ルートがFのコード
INDEX: Cのコード | Dのコード | Eのコード | Fのコード | Gのコード | Aのコード | B♭のコード | Bのコード |
ルートがGのコード
INDEX: Cのコード | Dのコード | Eのコード | Fのコード | Gのコード | Aのコード | B♭のコード | Bのコード |
ルートがAのコード
INDEX: Cのコード | Dのコード | Eのコード | Fのコード | Gのコード | Aのコード | B♭のコード | Bのコード |
ルートがBbのコード
Bbはヘ長調(F)やニ短調(Dm)の曲で頻出します。セーハコードですが、がんばってマスターしてください。
INDEX: Cのコード | Dのコード | Eのコード | Fのコード | Gのコード | Aのコード | B♭のコード | Bのコード |
ルートがBのコード
もしこのページだけでは弾けない曲にどんどん挑戦したくなったら、ぜひ、このサイトで配布している無料のウクレレコードブックをダウンロードしてください。「無料ウクレレコード譜」のページからダウンロードできます。
基本的なコードの押さえ方解説
この章では、どんなコードを弾くときも必要になる基本を説明しています。後半では特に難しいコードをピックアップして、きれいに弾ける押さえ方を解説します。
原則として左手の第一関節を立てて押さえる
弦を押さえる左手の指の第一関節は、原則として90度くらい曲げるイメージで演奏します。指がねてしまうと、隣の弦に触れてきれいな音が出ないこともあるからです。
複雑なコードフォームの場合、どうしても指がねてしまうことがあります。絶対に指を立てる、とも言い切れません。
触ってはいけないのは弦のブリッジ側
弦は上の写真のようにブリッジとナットの間に張られています。このうち音が鳴っているのは押さえている部分よりブリッジ側だけです。
押さえているフレットよりナット側(ヘッド側)は鳴っていないので、触っても問題ありません。
つまりコードを押さえる時気にしないといけないのは、ヘッド側ではなくてブリッジ側の部分。このブリッジ側部分に触れないようにすればきれいな音が出ます。
押さえているところよりヘッド側の弦は触っても問題ありません。
たとえば、Gの押さえ方の変化型
上の「触っていい所・触ったらきれいに鳴らない所」を応用して、Gのコードを2通りのフォームで押さえてみましょう。
上は普通の押さえ方。人差し指で3弦2フレット、中指で1弦2フレット、薬指で2弦3フレットを押さえています。
上は人差し指の第一関節をべたっと押しつけて、1~3弦の2フレットを押さえてしまい、薬指で2弦3フレットを押さえるG(指2本で押さえるG)。どちらも同じ音が鳴ります。
|G G7 |C |(Kaimana Hila/カイマナヒラ)
のようなコード進行であれば、指2本で押さえるGのほうがスムーズです。ちょっとした違いですが、Gを指2本で押さえると中指が余っているので、G7に移る時にスムーズに指が動きます。
「Kaimana Hila」の楽譜(コード譜)はこの記事の一番最後でダウンロードできます。ぜひチャレンジしてみてください!
音がビビるのはフレット近くを押さえているからかも
なんとなくきれいな音が鳴らない……というとき、もうひとつ注意してほしいのがフレット間の押さえる場所です。
この写真のようにフレットから遠くを押さえると、音が詰まったりビビる原因になりがちです。そこで、下の写真のように、フレットに近い部分を押さえるようにします。
もうひとつ注意したいのは、力を入れすぎないこと。ウクレレは弦長が短く柔らかい弦を使っているので、思い切り力をいれて弦を押してしまうと、音程が狂うことがあります。
弦を押さえる力は、最低限きれいな音が鳴るレベルでOKです。ウクレレは力を抜いてやさしく押さえるのがベストです。
29個のコードで弾けるおすすめ11曲(PDF楽譜つき)
記事冒頭で「この29個のコードを覚えるとたくさんの曲が弾けます」と書きました。
実際、以下に動画で紹介する人気の楽曲を演奏することができます。ここでは「ゆるレレ」でオリジナル音源や楽譜・コード譜を作っている11曲を紹介していきます。
すべて、リンク先の記事でPDFの楽譜をダウンロードすることができます。
3コードなのにカッコいい曲①「ラ・バンバ」
リッチー・バレンスがヒットさせたことで知られる「ラ・バンバ」は、3つの簡単なコードだけで弾けます。
それなのにかっこいい、おすすめの楽曲です。
「ラ・バンバ」に出てくるコード
C、F、Gのスリーコードだけで弾くことができます。以下のボタンから楽譜をダウンロードして、演奏してみてください。
「ラ・バンバ」楽譜ダウンロード3コードなのにカッコいい曲②「日曜日よりの使者」
「ラ・バンバ」と同じく、C・F・Gの3コードで弾けてしまうのにカッコいい、おすすめの楽曲「日曜日よりの使者」。THE HIGH-LOWSの楽曲で、ホンダやアサヒビールのCM曲にもなりました。
「日曜日よりの使者」に出てくるコード
以下の記事ではコード譜がダウンロードできるほか、詳しい弾き方解説も掲載しています。
auのコマーシャルソング「みんながみんな英雄」
もともとはアメリカ民謡の「藁の中の七面鳥」がベースとなっており、G、D7、Cのスリーコードで弾くことができます。
「みんながみんな英雄」に出てくるコード
AIさんが歌っているバージョンでは、もう少し複雑なアレンジになっていますが、3コードバージョンでも十分雰囲気が出ます。
以下の記事では、省略形のD7についても詳しく解説し、楽譜も掲載しています。ぜひダウンロードして弾いてみてください。
幅広い世代に歌い継がれる「グリーン・グリーン」
アメリカのフォークソンググループ、ニュー・クリスティ・ミンストレルズの楽曲で、日本でも歌い継がれてきました。
「グリーン・グリーン」に出てくるコード
NHKの「みんなのうた」で知られるようになったため、子ども向けの楽曲と思われがちですが、UA(うーあ)さんもカバーするなど、幅広い世代に愛されています。
以下の記事でコード譜がダウンロードでき、弾き方解説も掲載しています。
ジブリの名曲「ナウシカ・レクイエム」
「ナウシカ・レクイエム」も、この記事に掲載したかんたんなコードのうち、8つのコードだけで演奏できます。
上の動画ではアルペジオ(分散和音)を弾いていますが、ゆったりとストロークしてもOKです。
「ナウシカ・レクイエム」に出てくるコード
詳しい弾き方解説と楽譜は、以下の記事に掲載しています。
チャンプルーズの名曲「花 ~すべての人の心に花を~」
喜納昌吉&チャンプルーズの「花 ~すべての人の心に花を~」も、この記事に掲載したコードのうち、かんたんな6つのコードで演奏できます。
「花 ~すべての人の心に花を~」に出てくるコード
セーハコードもなく、全体に弾きやすいと思います。
以下の記事で、弾き方解説とコード譜を確認してみてください。
吉幾三さんの名曲「雪國」
吉幾三さんの名曲「雪國」も、6つの基本コードで演奏できます。動画ではストローク+アルペジオで弾いていますが、もちろんストロークのみでOKです。
「雪國」にで出てくるコード
以下の記事ではコード譜のダウンロードに加えて、演歌っぽい雰囲気を出せるストロークの方法も解説しています。
今聴いてもかっこいい加山雄三の「旅人よ」
加山雄三さんの代表曲のひとつ「旅人よ」も、基本的な6つのコードで演奏できます。しかも、Bメロで転調してぐっと雰囲気が盛り上がるのもポイント。
「旅人よ」に出てくるコード
簡単なのにかっこいい、おすすめの楽曲です。
コード譜と弾き方解説は、以下の記事に掲載しています。
8つのコードで弾ける「なごり雪」
イルカさんの「なごり雪」も、8つの基本コードで演奏できます。セーハコードも出てきません。
「なごり雪」に出てくるコード
詳しい弾き方は以下の記事で解説し、コード譜も掲載しました。また、アルペジオでひきたい場合の解説も掲載しています。
ハワイアンの名曲「アロハ・オエ」
ハワイアンの名曲「アロハ・オエ」も5つの基本コードだけで演奏できます。弾いているだけでゆったりと癒やされる楽曲なので、ぜひ弾いてみてください。
ウクレレのよさを再確認できます。
「アロハ・オエ」に出てくるコード
以下の記事では、「アロハ・オエ」の弾き方、ストラムの基本、ハワイアンらしいリズムなどを解説しています。
また、キーCとキーF、2種類の楽譜を掲載しています。
心にしみるハワイ州歌「ハワイ・アロハ」
ハワイ州議会の開会式や、ハワイ州知事の就任式でも歌われる、重要な楽曲です。
「ハワイ・アロハ」に出てくるコード
コードは4つしか出てきませんが、それでもしみじみと聴けるナンバーです。
以下の記事では、楽譜のダウンロードに加え、弾き方解説やイントロのつけ方などを解説しています。