Amazonで買えるジャムズ・ウクレレさんのDVD講座を目にする機会が増えてきました。そこで、実際に使ってみて評価記事を作成しました。
ガチで映像を見ながら練習したレビューです。
まず結論からいうと、ごめんなさい! ほかの講座のほうが魅力的かな……と判断しています。
気になったポイント
- DVDの構成が洗練されていない
- 教え方が具体的でなくわかりにくい
- 自社製品の宣伝を本編に挿入するのは避けた方が……
せめて、もう少し値段にお得感があればいいのですが、ゲインミュージックの通信講座より高いのが残念です。
この教材が向いている人は?
たとえば昔ギターを弾いていた方がウクレレを始めるにあたって「さらっとおさらいをしたい」といった使い方なら向いているかもしれません。
もし「ほかの教材と比べてみたいな」と思った方は、以下の記事がおすすめです。現在日本で受講できる講座をすべてレビューしました。
ではここから、詳細な現物チェックを掲載します。ぜひ読んでみてください!
全57分強のDVD映像のみのレッスンで送料別2,750円
『4回で完全習得!ジャムズウクレレの楽々ウクレレ講座DVD 初心者向け基本講座』は、Amazonなどで購入できるDVD教材です。
DVDのみでテキストは付属せず、映像の長さは約57分。第1回目の対象レベルはウクレレ初心者向けで、ウクレレの持ち方やチューニングからストラムの基本までを学びます。しかし、価格2,750円(送料を入れると2,930円)という設定は割高に思えます。
割高に思える理由
- レッスンはストラム(ストローク)の基本までしか進まない
- 映像の編集に工夫がない
- 映像のピントがずれているところもある
- 説明が精神論的でわかりにくい
具体的に見ていきましょう。
DVD第1巻が2930円なので、4巻合計だと11,720円です。
レッスンの進み方などDVDの構成が練れていない
約57分のDVDの出だし10分以上を使って、ウクレレの持ち方とチューニングを解説しています。また、後半22分はずっとマイナスワン映像が続きます。
正味25分で弾き方を教えてくれるのですが、かなり構成に無理があると感じました。結果、ストラムの基本まででレッスンが終了します。
映像にひと工夫ほしい
映像は、講師の先生が正面に映っているだけで、手元のアップなどはありません。
その点、古川先生の初心者講座やヒューマンアカデミー通信講座等の映像は、カメラ2~3台でしっかり撮影し、わかりやすく編集されています。
古川先生の映像ならこんな感じ
上記は古川先生のウクレレ講座の例ですが、ヒューマンアカデミー通信講座の映像にも「伝えよう」「わかってもらいたい」という工夫の跡が感じられます。
残念ながら本講座は、映像の企画段階でそういう工夫をしていなかったように思えます。
DVD以外に付属品がなく、添削やQ&Aもない商品で、DVD1枚2,930円(送料含む)という価格であれば、もうちょっと映像に工夫が欲しいかなと思います。
ジャムズ・ウクレレさんのDVDは4巻合計で11,720円。ゲインミュージックのウクレレ通信講座は4か月まとめて支払うと7,480円で、添削もしてもらえます。ゲインミュージックなどのウクレレ通信講座を紹介した記事もありますので、ぜひ参照してみてください。
映像のピントがずれているところもある
チューニングの解説で、チューニングがあった瞬間の映像にピントが来ていない場面があります。
これは、再撮影した方がよかったのではないでしょうか? ビデオを撮り直すだけなので、それほど手間とは思えません。
初心者の場合、ピンボケ映像だとわかりにくいかもしれません。
あと一歩のプロ意識があれば、よりよい教材になりそうです。
解説が漠然としていてわかりにくい
「落ち着いてゆっくりみていけば、十分できるようになります」「落ち着いてゆっくりやればできます」「ゆっくりやりましょう」「ゆっくりでいいですよ」「のんびりやってください」「ていねいにていねいにやっていけば大丈夫」
こういう説明があちこちで出てきます。
でも初心者はゆっくりやってもできないからDVDを見ているわけで、この点、教え方に工夫がほしいなと感じました。
教え方でいうと、ヒューマンアカデミー通信講座の今井先生、古川先生などは、非常に具体的です。
できないなら、具体的にどうすればいいのか? そういった点を映像で解説してもらえると、もう少し完成度が上がると思います。
練習曲の弾き方解説がない
ストラムの解説が終わると、詳しい説明は抜きで、練習曲が9曲流れます。上の図のような画面を背景に、マイナスワン(ウクレレ用のカラオケ的なモノ)が、ただ流れるだけです。
あれ? 解説はどこかな? と思って探しましたが見当たりませんでした。
これで弾けたら初心者ちゃうやん!!
ここは何らかの解説があったほうがわかりやすいでしょう。曲数を減らし、その分解説を入れた方が、教材としての完成度が上がると感じました。
かつてのギター小僧の「おさらい」用ならあり
かつてギターを弾いていた人なら、上記のマイナスワン画面を見て「あー、なるほど。数字が小節の番号で、英字がコードネームだね」とわかるはず。
それくらいの知識がある人が、「ひさびさに楽器をやりたいから、ウクレレを練習しよう」という場合、リハビリ的に使用するならおすすめできます。
めんどくさいことを飛ばしてマイナスワンを9曲弾けるので、「効率よく、さらーっとおさらいしたい」という場合はよさそうですね。
同じくらいの予算で受講できる通信講座もある!
同じくらいの予算というより、むしろ格安の2,085円(月/税・送料込)で受講できるのが、ゲインミュージックのウクレレ入門講座。月々2,085円ですが、4か月まとめて申し込むと7,480円(税・送料込)と、かなりお安くなります。
しかも、不明点をメールで質問でき、希望すれば添削を受けることもできます。
ただ、ゲインミュージックの講座は比較的高度な奏法まで教えてくれる分、超初心者向けの解説があっさりしています。
他の楽器の経験があったり、音楽が得意な人に最適な教材です。
楽器経験ゼロだとついて行くのがちょっと難しいかもしれません。
「楽譜の読み方がわからない」という人は、多少価格が上がったとしても、ユーキャン、ヒューマンアカデミー通信講座、古川先生のウクレレ講座のどれかを検討してください。
詳しくは以下の記事で解説しています。
まとめ
まとめると、実物を購入してみて、ジャムズ・ウクレレのウクレレ講座は他の教材と比べて、やや完成度が高くないと判断しました。
Amazonで販売中
超初心者で楽譜の読み方がわからない場合は、映像付きのウクレレ通信講座を検討してみてください。ユーキャン、ヒューマンアカデミー通信講座、古川先生のウクレレ初心者講座が該当します。
楽器経験がある人や、少しだけウクレレが弾ける人であれば、ゲインミュージックのウクレレ講座がおすすめです。
将来ウクレレ講師、インストラクター資格取得を目指す場合は、ヒューマンアカデミー通信講座(旧たのまな)がおすすめです。
今井先生の弾き方解説はわかりやすいですよ。