ハワイアンの定番曲「アロハオエ」が弾けたら初心者卒業が目の前に! そんなメジャーな楽曲をCとF、2つのキーで弾いてみます。
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簡単に弾けるのはKey=Cのほうです。なので、まずはKey=Cから練習し、次にKey=Fへ進みましょう。
おすすめダウンロード
「まだ覚えていないコードが多いなぁ」という人は、ぜひ以下のリンクから無料のコードブックをダウンロードして参照してください。156種類のコードを掲載したA6サイズのポケットコードブックをPDFでダウンロードできます。
また、ハワイアン以外の楽譜を探している方には以下の記事がおすすめです。
初心者におすすめのキーC(ハ長調)無料楽譜と解説
このページを見ながら「アロハオエ」を練習する人は、まず、下のボタンから楽譜(PDF形式)をダウンロードしてください。
アロハオエ(Key=C)楽譜ダウンロード「アロハオエ」にはそこまで難しいコードは出てきませんが、コード進行にわかりやすい規則性がなく、コードチェンジが難しいかもしれません。
Key=Cの「アロハオエ」で出てくるコードはC、C7、F、G7、D7の5つです。
次の章では、押さえ方+コードチェンジのコツを解説していきます。
ウクレレが少し弾ける人やギター経験のある方は、この次の章は読み飛ばしてもOKです。
コードの押さえ方「C」
コードC(ドミソ)は、ウクレレでは上の写真のように押さえます。コード進行の都合上、ほとんどの場合、薬指で押さえるのがおすすめです。
コードの押さえ方「F」
Fは人差し指と中指を使って押さえます。
CからFへのコードチェンジのコツ
Cを押さえている時点ですでに人差し指と中指はFのコードを押さえる準備をしています。そして小節が変わるところでCを押さえていた薬指をすっと引き上げ、同時に中指で4弦2フレット、人差し指で2弦1フレットを押さえます。
コードの押さえ方「G7」
G7はこの曲でいちばん難しいコードです。狭いところを3本の指で押さえるので、よけいな弦を触って音が出ないことも。
そんな時は手首の角度に注意すると解決します。
NG写真のようにぎゅっと握ってしまうと他の弦に触ってしまいがち。そこで、少し手首を巻き込むようにして、指が立つように押さえます。
親指がネックの裏側からはみ出さず、親指と人差し指・中指・薬指でウクレレのネックを挟んでいるような形でコードを押さえます。
コードの押さえ方は先生によっていろいろ話が違っているので、絶対にコレというわけではありません。
コードチェンジは人差し指の位置を中心に整理してみて
この曲でG7が関連するのはC→G7と、D7→G7というコードチェンジ。いずれも全くの初心者さんにはつらいと思うので、CやD7を弾いている時から、G7を押さえるイメージをしておきます。
G7は、2弦1フレットを押さえる人差し指に、中指と薬指をぎゅっと寄せてくるイメージで押さえるとスムーズです。
コードの押さえ方「D7」
D7は人差し指と中指で押さえればOK。難しいコードではありませんが、それもそのはず、これは正式なD7ではなく音を省略した簡単バージョンだからです。
省略形ではありますが、ハワイアンではこのD7をけっこう使いますし、僕たちが推している古川先生の教材DVDでもこのD7を使っています。ちょっと手抜きバージョンだけど、けっこう違和感なく弾けてしまいます。
D7の正式バージョンにもチャレンジ
上の省略版D7は、なんとルートのDの音がありません。でも一応曲の流れの中でD7に聞こえるので問題ないのですが、場合によっては正式なD7を弾く必要があるかも。
実は正式なD7はセーハコードといって、人差し指で全部の弦を押さえるタイプのコードです。
このように人差し指で1から4弦すべての2フレットを押さえます。この時点ですべての弦の音がきちんと鳴るのが理想です。
次に、このように中指で1弦3フレットを押さえます。これでD7の音になります。セーハコードはちょっと難しいので、最初は省略版D7でもOKです。
コードについてる「7」って何?
C7と書いてシーセブンスと読みます。セブンスコードは基本になる3和音に、ルートから7番目の音を加えた4和音。
コードCであればドミソの3つの音で構成されていますが、ルートであるC(ド)から7度上の音=シ♭を加えてドミソシ♭と弾くとC7になります。
Cに比べてC7は少し複雑な響きです。ジャズやブルースでもよく使われるセブンスコードは、かっこいいとか都会的な響きと呼ばれることもあります。
この曲ではC7、G7、D7と、3つのセブンスコードが出てきます。
アウフタクトに注意して歌に入ろう
1小節目の最初の拍以外から歌に入ることをアウフタクト(弱起)といいます。「アロハオエ」の出だしを見るとアウフタクトになっています。
一人で弾き語りする時はカウントしなくても歌い出せますが、2人以上で演奏するときはカウントの取り方にも気をつけてください。
右手のストラムは手首をゆるゆるにする
この曲は4分の4拍子ですが、すべて同じ調子で4つストラム(ストローク)してしまうと、ハワイアンの感じが出ません。
そこで上の図のように、ジャンジャカ・ジャンジャカで1小節になるように弾いてみましょう。
手首の力を抜いてゆるゆるにストロークするとうまくいきます。
ハワイアンらしさを出すためにウラを感じて弾く
右手のストラムはウラを感じて弾くのがポイントです。といわれても難しいですよね。
「アロハオエ」は4分の4拍子で、基本は上の図のようなリズム。この四分音符ひとつずつを「1・2・3……」と弾くのではなく、「1とぉ・2とぉ・3とぉ……」と感じながら弾いてみてください。
さらに小節全体を見わたして、4拍子の1拍3拍だけでなく、2拍4拍をしっかり感じながら弾いてみます。ウラを感じていないと走る(演奏のテンポが途中から速くなってしまう)ことにもつながります。
一生懸命弾きすぎるのも走る原因に。リラックスできるお気に入りハワイアンを聴いてから弾くのもおすすめです。
とりあえず踊ってしまおう
のりこ先生(なみのおと音楽教室)のアドバイスは「あれこれ考えるより、踊ろう!」です。自分が好きなバンドの「アロハオエ」にあわせて、踊ってみて、できれば歌ってみてください。そうすればハワイアンのリズムがつかめるはず。自分流でかまわないので、体を動かして曲にあわせてみてください。
女性におすすめのキーF(ヘ長調)無料楽譜と解説
ここまで見てきたハ長調(Key=C)では低すぎて歌いにくいという場合は、少しコードが難しくなりますがヘ長調(Key=F)で練習してみてください。下のボタンからダウンロードできます。
アロハオエ(Key=F)楽譜ダウンロードセーハコードのB♭が出てくる所と、けっこう難易度の高いF7が出てくるところがポイントです。
コードの押さえ方「B♭」
上の方で練習したD7と考え方は同じです。
- 人差し指1本で1~4弦すべての1フレットを押さえる
- 人差し指で4弦3フレット、中指で3弦2フレットを押さえる
最初は上の順番で押さえてみると、指を動かしやすいと思います。
実際にはF→B7というコードチェンジの流れの中、一発でB7を押さえる必要があります。その時、右手の動きがおろそかになりがちなので注意しましょう。
ゆっくりテンポで確実にコードを押さえられるよう練習してみて、慣れたら少しずつテンポをあげるのがおすすめです。
コードの押さえ方「F7」
F7はセーハコードではないですが、押さえるのがかなり難しいめのコードです。
幸いコード進行がF→F7なので、人差し指と中指はFから動かさず、薬指を3弦3フレット、小指を1弦3フレットにもっていきます。
写真のようにFに薬指と小指をプラスするだけです。最初は小指で1弦を押さえるのが少し難しいと思うので、小指を意識して練習してみてください。
コンサートでかっこいいイントロを付けるなら
「アロハオエ」の練習もばっちり。伴奏だけでなく弾き語りで歌ってもコード演奏で失敗しなくなった! という人は、誰かの前で演奏してみましょう。
ぜひ仲間とミニライブを計画してみてください。そして、そんな時「イントロも欲しいな」と思ったりしますよね?
おすすめはUkulele underground(海外サイト)で無料配布しているイントロの譜面(Key=C)。
参考Uke Lesson 109 – Aloha ‘Oe (Farewell to Thee)……ここでダウンロード
冒頭に掲載されている動画とPDFファイルを合わせて見ていくと、きっと弾けると思います。
ハワイアンらしさを出すコツは、4小節目のCから5小節目のG7にコードチェンジするときに、人差し指をスライドさせているところ。動画でもかなりゆっくりめにスライドさせていますので、これをマネするとかっこよく弾けます。
この時、1弦を狙ってストロークするように意識してみてください。
アロハオエのソロ弾きは無料譜面もあり
「アロハオエ」は世界中で演奏されている人気の楽曲なので、いろんな人が無料のソロアレンジを公開してくれています。
なかでもおすすめは、最近注目のウクレレ奏者鈴木智貴さんが公開してくれているバージョン。難しくはないけど、演奏すると美しいアレンジで、ウクレレ弾きにはうれしい楽譜です。
動画解説とあわせて以下のサイトに掲載されているので、ぜひ見てみてください。
無料なのが申し訳ないくらい。美すぎる鈴木智貴さんアレンジ
鈴木智貴さんといえば、最近僕が注目しているイケメンウクレレ奏者です。
鈴木さんはいろいろなレッスン動画や楽譜を無料公開してくれています。上の動画は36分に及ぶ力作ですが、ソロ弾き初挑戦の人にも役立つ内容で、左手の運指の詳しい解説も収録されています。
アロハオエの歌詞の意味(原語と日本語歌詞)
「アロハオエ」は何語で歌うべきか? というのも悩むところです。歌のもつ深い意味を表現するならハワイ語で歌いたいところですが、かなり難しいです。
歌詞の意味を調べると、1870年代後半にハワイのリリウオカラニ女王が乗馬旅行中に見かけた男女の分かれを描きつつ、アメリカに飲み込まれようとするハワイ王国の行く末を暗示している……という説もあります。
かなり深い歌詞なので、ハワイの歴史に興味がある人はハワイ語で歌ってみてはどうでしょう? どうしても歌いにくい場合は、徳山たまきによる日本語の歌詞がおすすめです。
原曲の歌詞
Aloha'oe
Ha aheo e ka ua i n pali
Ke nihi a ela i ka nahele
E hahai (uhai) ana paha i ka liko
Pua hihi lehua o uka
〈Hui〉
Aloha oe, aloha oe
E ke onaona noho i ka lipo
One fond embrace, a hoi ae au
Until we meet again
O ka halia aloha i hiki mai
Ke hone ae nei i ku u manawa
O oe n kau ipo aloha
A loko e hana nei
Maopopo kuu ike i ka nani
N pua rose o Maunawili
I laila hiaia n manu
Mikiala i ka nani o ka lipo
〈Hui〉
Aloha oe, aloha oe
E ke onaona noho i ka lipo
One fond embrace, a hoi ae au
Until we meet again
アロハ・オエ
徳山たまき作詞
優しく 奏ずるは
ゆかし ウクレレよ
ハワイの波しずか
夢をのせて揺るる
アロハ・オエ アロハ・オエ
こだまする あの調べよ
アロハ・オエ アロハ・オエ
さらば ハワイよ
おとめの かき鳴らす
うれし ギターレよ
果て無き 海こえて
遠く遠くひびけ
アロハ・オエ アロハ・オエ
こだまする あの調べよ
アロハ・オエ アロハ・オエ
さらば ハワイよ
ソロ弾きが難しいと感じたら?
この記事では弾き語りや伴奏のためのコード弾きを中心に説明し、最後に鈴木智貴さんアレンジのソロ弾きも紹介しました。
でもソロはちょっと難しい……。
そう感じる事もよくあります。ソロを弾くには、コード弾きよりもワンランク難しい技術が必要になるからです。
そんな時、独学で超えられない壁を効率的に超える方法は教室に通うか優良な教材を利用すること。なかでもギタリスト古川忠義氏が作り上げた『初心者向けDVD講座』は非常に完成度が高く、誰も落ちこぼれさせないように工夫されています。
ソロを弾くために、具体的に必要な要素は?
ソロ弾きで避けて通れないのは「楽譜を読む」というハードルを越えること。古川先生のDVD講座でも、もちろん五線譜ではなくTAB譜という、ギターやウクレレに特化した、読みやすい譜面を使っています。
しかし音の長さ(音価)は五線譜と同じ方法で読み取る必要がありますし、TAB譜を読むにもそれなりにコツや知識が必要になります。
古川先生のDVD講座では、コード奏法からスタートしつつ譜読みをしっかり身につけられる、よく練られた構成で練習を進めます。
効率的な順序で楽曲をマスターし、必要な技術を確実に積み上げる。だったら教室に通っても同じ……でしょうか? そうではありません。
教室に通うのはこのDVDをマスターしてから
ウクレレの教室を運営するのに資格は不要です。
だから、街のウクレレ教室のレベルはバラバラです。
初心者では教室のレベルを判断できないという問題があるのです。
そこで、まず最初に古川先生のDVD講座でしっかりと本当の基礎技術をマスターしてください。この講座を終えた時点で中級レベルの腕前になっていますから、教室の先生の良し悪しも判断できます。
古川先生にしっかりと基礎を教わり、そこからステップアップできるウクレレ教室を探すのが、本当に上達するコツといえます。
そして最短距離でウクレレをマスターする方法でもあります。
古川先生の初心者向けウクレレ講座|公式サイト
その他の楽譜を大量ダウンロード!
ウクレレの無料楽譜サイトをレビュー&大量インデックス。以下の記事を起点に楽譜を探すと、弾いてみたい曲がきっと見つかります。ぜひ利用してみてください。
表記について
記事中で曲名を「アロハオエ」と表記しています。ただし、徳山たまきさんの歌詞については固有名詞であり「アロハ・オエ」が正しいため「アロハ・オエ」と表記しました。