コンサートウクレレは、ソプラノに比べて表現できる音域が広く、難しいソロやアルペジオが弾きやすいという特徴があります。
音域が広くなることで、演奏できる楽曲数も大幅に増えます。
そこで、ウクレレの基礎をマスターして「高度な演奏ができるウクレレがほしい!」と考えている人にとって、コンサートウクレレはおすすめのチョイスといえます。
68選は多い! という人のために、筆者が注目しているブランドを1つだけあげるとしたらコルドバです。2023年にコルドバはヤマハの子会社となり、今後もクオリティーやサービスがよくなると期待されるからです。
今年注目のコルドバ
ヒューマンアカデミーのウクレレ講座で教鞭を執る今井愛彦先生もおすすめのコルドバは、今期かなり注目のブランドですよ。
でも、できれば記事を最後まで読んで、ご自分にぴったりの1本を探してみてください。
2本目におすすめ!コンサートウクレレの特徴と選び方
ウクレレが作られるようになった19世紀末頃には、ソプラノサイズしかありませんでした。しかし1920年代に「コンサートでより使いやすいウクレレを」という要望に応えるため、少し大きめのウクレレが作られました。
それがコンサートサイズのウクレレです。
ソプラノサイズとの違い「コンサートサイズを選ぶ理由」
コンサートサイズのウクレレはソプラノより少し大きいため、次のようなメリットがあります。
コンサートウクレレのメリット
- フレット間が広いため、難しい曲が弾きやすい
- フレットの数が多くなり、音域が広がる
「これからソロに挑戦しよう」という人や「もっと難しいコードで弾き語りしたい」という人なら、ソプラノサイズからステップアップする価値は十分! 2本目のウクレレにコンサートサイズを選ぶ人が多いのも納得できます。
何でもできるのがコンサートの魅力!
テナーサイズだと、ストロークしたときのウクレレらしさが出ない……。しかしソプラノだとハイポジションまで使うソロが弾けない。
その両方を解決する、オールマイティーさがコンサートサイズの魅力です。
コンサートサイズならではの「木材の選び方」
ソプラノウクレレからコンサートウクレレに持ち替える理由は、ソロを弾いたり、少し難しい伴奏をすること……というケースが多いと思います。
そこで、初心者モデルではベストチョイスだったマホガニーの甘いサウンドが、必ずしもベストとはいえなくなります。
ソロやアルペジオを弾くとき、スプルースやコア(アカシア)といった木材のシャープなサウンドが魅力的に響くからです。
癒やし系のソロならむしろマホガニーが向いているケースもあり、どんな曲を弾きたいかイメージしながらウクレレ選びをするのがおすすめです。
ギターにも使われる「スプルース」
スプルースは古くからギターやバイオリンなどの弦楽器に使われてきた木材です。それだけに、楽器製作に最適な木材のひとつといえます。
音の立ち上がりが速く、はっきりしたサウンドが特徴で、ソロを弾いたときにメロディーが美しくきわだちます。
スプルースのおすすめモデルは?
ギターアンプの名門ブランドVOXが販売し、フジゲンが製造を手がけると言われるVUP-33。なかでもスプルーストップ+マホガニーサイド&バックのこのモデルはクリアで伸びのあるサウンドが持ち味。在庫のあるお店が激減していますが、上記のショップなら半額近い激安価格で手に入ります。
ウクレレの定番「ハワイアンコア」と「アカシア」
ハワイ産のウクレレといえばコアですが、非常に高価な木材となってしまい、最近では代替として近縁種のアカシアがよく使われます。
コア材はスプルースのレスポンスのよさと、明るく豊かなサウンドをあわせ持っています。そのため、伴奏にもソロにも向いている木材です。
コアのおすすめモデルは?
ハワイアンコアではなくアカシアコアですが、この値段でありながらサウンドは素晴らしいコスパの高い一本。高級ブランドに決して引けを取らない、おすすめの一本です。
カマカのウクレレは圧倒的に豊かなサウンドで、コアの魅力をたっぷり味わうことができます。
でもやっぱり「マホガニー」も捨てがたい
「マホガニーは甘いサウンド」といいました。しかし、少し弦のハリが強くなるコンサートサイズでは、ソプラノよりちょっとだけシャープなサウンドになります。
比較的低価格でウクレレの定番木材となっているマホガニー製のウクレレも、決して悪い選択ではありません。
マホガニーのおすすめモデルは?
ウクレレに使われる木材について、もっと知りたくなったら、ぜひ下の記事を参照してみてください。
フレット数などスペックのチェックポイント
上の図は、12フレットしかないウクレレと、19フレットまであるウクレレで出せる一番高い音を比較したものです。
もし「どのコンサートウクレレを買おうか」と迷ったら、フレット数をチェックしてみるのもひとつの方法です。少しでもフレット数が多い方が、演奏できる曲が多くなります。
ライブ演奏に向けたピックアップ付きモデルの選び方
ピックアップ付きの、いわゆるエレキウクレレには、中まで木が詰まっているソリッドボディのものと、中が空洞のホロウボディのものがあります。
ホロウボディのウクレレは、エレアコ(エレクトリック・アコースティック)タイプとも呼ばれます。
エレアコの場合、ピックアップにはプリアンプ付きと、プリアンプがないパッシブタイプの2種類がある点に注意が必要です。
プリアップ付き | そのままアンプにつなげられる |
パッシブ | 別途プリアンプを用意する必要がある |
ほとんどのエレアコ・ウクレレはプリアンプ付きですが、ごくたまにパッシブタイプのものがあります。
ピックアップ付きのウクレレを検討する場合は、プリアンプの有無にちょっとだけ注意してください。
プリアンプがなくても、なんとかなります。
格安でコンサートウクレレを買う(~1万円台)おすすめ14選
激安価格のウクレレを弾き比べると「1万円以下になると違いがわかりにくい」と感じます。AriaやS.Yairi、ELVISあたりは「ちゃんとしたウクレレだけど、あまり個性がないかな?」という残念感が……。
そこで、できれば1万円をちょっと超えるaNuenue AQUA-002、COLDOBA U1などをおすすめします。それぞれのモデルにちゃんと個性があり「このウクレレを弾きたい」といえる理由もあるからです。初心者でも、こういったウクレレからスタートするのがおすすめです。
Kai Ukulele KCI-90
合板なのに、ちゃんとメイプルっぽいキラッとしたサウンドが感じられるモデルです。値段も値段なので突き抜けた個性はないですが、しかし1万円台で買えるウクレレとしては非常によくできています。「迷ったらこれで」と、自信を持って推せる完成度の高さを感じます。
ORTEGA RUSILVER EARTH SERIES
ドイツに拠点を置くオルテガの、シンプルかつ存在感のあるデザインのコンサートウクレレ。サウンドはウクレレらしいコロコロした響きの中に、しっかり芯がある感じです。ローズウッド(ソノケリン)の指板もよく、演奏しやすいウクレレです。
ORTEGA BONFIRE Series RU5
スプルース合板で見た目も平凡な感じですが、弾くと意外と音がよく演奏性も高いウクレレです。オルテガは全体に「あれ、安いのにいいな」と思わせてくれるのですが、このRU5もお値段以上の鳴りです。
KALA KA-15 Series( KA15C-WBAG20_06)
KALAなのでつくりがしっかりしています。持ったときの安心感があり「予算内でちゃんとつくっている」という印象です。サウンド的にも優等生で、鳴りがよく、安心して演奏できます。低価格帯モデルとしては失敗のない1本です。ただし、このところ値上がり幅が大きく、コスパは悪くなっています。
Enya nova U
樹脂製のウクレレですが違和感なく演奏できます。確かに木の音ではないのですが、決して悪い音ではありません。しかも「ザ工業製品」なので、音程が正確で、細部もよくできていて弾きやすいというメリットもあります。1本目にはおすすめしませんが、2本目か3本目のウクレレに推します。
めっちゃ弾きやすく、筆者はしょっちゅうこのウクレレを弾いています。
Enya EUC-25D
この値段でトップがマホガニー単板! という点に驚かされますが、樹脂ウクレレのEnya Nova Uとは甲乙つけがたいデキです。外に持ち出して弾く機会が多い人はNova Uにしておき、「どうしても木の音がいい」「家でじっくり練習する」という人は、このEUC-25Dを選ぶのがいいかなと思います。Enyaのコンサートウクレレは、いずれもお値段以上です。
Lanikai MA-C
モーリスギターで有名なモリダイラ楽器が扱うLanikaiは、もともとKALAと兄弟ブランドで「ロゴだけが違う」といわれていました。最近そういう話を聞かなくなりましたが、でもこのMA-Cは持った感じも音の感じも「KALAっぽい」という印象です。KALAより人とかぶりにくいという点で、Lanikaiを選んでみてもいいと思います。
Cordoba U1
2023年にヤマハの子会社となった、米国コルドバ社の低価格ライン。シンプルな作りで材もマホガニー合板ですが、しっかりとしたいい音が鳴ります。マホガニーらしく少し甘いサウンドで、しかし音に芯があるのが特徴。価格をおさえつつも「ちゃんと作った」と感じられる、いいウクレレです。
この価格帯では相当優秀です。
ヤマハは2023年2月にCordoba Music Group(コルドバ社、米カリフォルニア州)を買収し、2024年3月に日本国内での販売も開始します。出典:日本経済新聞「ヤマハ子会社、コルドバ製ギターを国内販売」
ARIA ACU-1K
1万円前後の価格帯になると、だんだん個性がなくなってきます。AriaのACU-1Kもコア合板ですが、そこまでコアっぽくないサウンドは少し残念。しかし楽器として一定の精度は出ているので、見た目と価格で選ぶという手はありですが、強いていえば7000円で買えるAU-1Cのほうが納得感をもって買えるかもしれません。
ARIA AU-1C
7000円でおつりが来ますが、問題なく練習に使える定番の入門機です。音はそれなりではあるものの、練習なら十分。最低限の価格でソロの練習を始めたい! という場合におすすめします。この先、ウクレレが趣味として長続きするかわからない場合も、この値段なら心配せずに買えますね。
S.Yairi YU-C-03MTS
AriaのAU-1Cよりちょっと高いくらいの値段で、見た目のクオリティーもいい勝負。しかし、トップの材はマホガニー単板とがんばっており、歯切れのいいサウンドも魅力です。値段は少ししか違わないので、迷った場合はAriaよりもS.Yairi YU-C-03MTSをおすすめします。
ELVIS FIVE-O UKULELE
ELVISのFIVE-Oもコスパで選ぶウクレレのひとつ。マホガニー合板ですが、すっきりとしたいい音で、ソロも弾き語りもいけます。AriaのAU-1Cより3000円ほど高いのですが、そのぶんのクオリティがしっかり確保されている印象です。「1万円出してもいいな」と思ったらFIVE-Oで、「7000円しか出したくないな」と思ったらAU-1Cでいきましょう。
ELVIS K100C
木材でなくハイプレッシャー・ラミネート(HPL)という素材でできたウクレレです。ELVISはAmazonと楽天だけで販売しているブランドなので、なかなか実機に触れる機会がないのが注意点。このウクレレは、HPL独特のクセがある点は押さえておいてください。ただし、音が悪いわけではなく、弾きやすいウクレレです。
HPLなので、ちょいギターライクな音が鳴ります。
Leho MLUC-XM-BS Blue Sea
Lehoウクレレの中でも低価格な「My Leho」というラインのコンサートウクレレです。音は素直で聴きやすく、しっかりと芯もある印象です。木目が美しいフィギュアドマホガニー(合板)にトランスタイプの塗装をほどこしています。
ただ、コスパ的には「EnyaとS.Yairiにはかなわないかな」と思います。
中級者におすすめ!5万円以下のコンサートウクレレ9選
3~5万円くらいというのは「いい価格帯だ」と感じるライン。ちゃんとしたいい音が鳴るウクレレなのに「装飾が少なくシンプルなぶん安い!」というモデルが多く、コスパを求める人におすすめです。
初心者から中級者へのステップアップに、バッチリおすすめできる価格帯です。
ISLANDER by Kanile'a AC-4
ハワイを代表するKanile'a(カニレア)のサブブランドISLANDERのエントリーモデル。オールアカシア合板なので突き抜けた特徴はないですが、それでもハワイアンブランドらしい明るく伸びのいいサウンドが印象に残ります。コードを弾いた時に、きれいにまとまった響きが出るので、ジャカソロを美しく演奏できます。
Pupukea UF-C40-03
国産のオールマホガニー単板モデルで、飾り気はないですがよくできています。ギターメーカーのフジゲンが製造・販売するモデルですが、Pupukeaブランドのコスパはとにかく高く、この値段で細部まで丁寧に作られています。マホガニーらしくあたたかなサウンドに加えて、しっかりした厚みのあるボリューム感も魅力です。
Uma Ukulele UK-20SC
注目の台湾ブランド「ウーマ」のオールマホガニー単板モデル。アヌエヌエもそうですが、最近の台湾ブランドは品質が高く、よくできています。また同じマホガニー単板でも、上で紹介したPupukeaより華やかなサウンドが印象に残ります。仕上げもよく、弾きやすいウクレレです。
Uma Ukulele MOON-SC
Umaからもう一本紹介しておきたいのが、MOON-SC。見た目がかわいいMOONシリーズのマホガニー単板モデル(サイド・バックは合板)。スロテッドヘッドのカッチリした音が苦手な人に手に取ってもらいたい、やさしい音色のモデルです。甘く、しかしよく伸びて芯があるサウンドなので、ウクレレらしいソロを弾きたい! という人におすすめです。
Leho Fish
低価格・高品質をうたうブランド「Leho(レホ)」の限定モデル。ボディのトップに魚のインレイをあしらっているのがポイントです。工場はおそらく中国ですが、細部もていねいに作られています。ボディトップにピンカドという堅い木材を使っており、独特のサウンドが魅力。コードを弾いたときのバランスがよく、力強いサウンドが印象に残ります。
3~5万円くらいのLehoはかなりいいですよ。
Enya EUC-M6
マホガニーのオール単板ボディで、光沢があるグロスタイプの塗装仕上げ。Enyaウクレレの中でも高級感があるモデルです。サウンド的にはお値段以上で、非常にバランスがいいのですが、マホガニーにしてはややシャープ。マホガニーらしさを求めるというより、歯切れのいい音を求める人におすすめです。
Famous FC-1G
マホガニー合板の国産コンサートウクレレ。装飾がなくすっきりした見た目ですが、サウンド的にはしっかりと鳴ってくれます。特徴的な響きではないのですが、安心して聴ける音で、楽曲を選ばずに何でも弾ける印象です。日本国内では定番のモデルです。
KUMU UKULELE Tuxedo series CM-54A
コスパに定評があるKUMUウクレレの低価格ライン「タキシード・シリーズ」。細部もよくできていて、持ったときの満足感もあります。ハワイアンコアですが合板なので、サウンドはそこまでコアっぽくなく「普通にいい感じの音」という印象です。とはいえ歯切れがよく、ふくよかさもあり、いい音だと感じます。
Amazonで3万円ちょっとで販売されている場合があるので、楽天派の人も要チェックです。
aNueNue aNN-UC10
いまや世界的ブランドとなった、台湾のメーカー「アヌエヌエ」のカラーシリーズ。ハイエンドモデルのBirdシリーズに似たシェイプで、スプルース単板トップです。かわいい見た目と裏腹に、レスポンスがよく伸びのある、スプルースらしいサウンドが印象的。ソロ弾きにもぴったりのウクレレです。
ライブに挑戦!ピックアップ付きコンサートウクレレ9選
ウクレレが弾けるようになったら、ぜひライブ演奏に挑戦してください。仲間うちのクリスマス会でも、すごく楽しい体験になりますよ!
そして、小さなライブであっても、できればピックアップ付きのウクレレを用意したほうがいい音で演奏できます。
ここでは、様々な価格帯のおすすめエレアコウクレレをご紹介します。
VOX ヴォックス VUP-33-COW(おすすめ)
VOXのVUP-33シリーズの中でも、オリーブウォルナットという木材を使用したコンサートモデルがVUP-33-COW。スプルースモデルに比べるとすっきりと軽快なサウンドで、ジャカソロにも向いています。フジゲンが製造し、VOXのプリアンプを内蔵しているという点もおすすめです。
もうすぐなくなりそうなので、買うなら即決がいいでしょう。
aNueNue Rainbow Ukulele Star S Series aNN-SS2E
この価格にしては生音もよく、アンプに通さないときも十分楽しめます。アンプに通したときに、4弦がバランスよく鳴ってくれるのもポイントです。なるべく低価格で、ステージで使えるウクレレを探している場合におすすめのチョイスです。
Leho LHUC-ASAK-CE
オールアカシア単板のエレアコモデル。アカシアらしい軽快で明るいサウンドが出ており、コードを弾いたときのくっきりとした歯切れの良さも印象に残ります。ピックアップは信頼性の高いFishman製です。全体にレホらしく、お値段以上のウクレレです。
LAVA U
カーボンファイバーを混入した樹脂製のウクレレで、一体形成された独特のデザインが目を引きます。またピックアップだけでなく、エフェクターを内蔵しており、生音(というかウクレレから出る音)にもエフェクトをかけられるのがポイント。付属ケースがかっこいいのも魅力です。ただし、専用ストラップしか使えないのは難点です。
生音のエフェクトは正直微妙ですが、それでもおすすめです。弾きやすく、音がいいです。
筆者もLAVA Uを愛用していますが「最近の樹脂ウクレレすごい!」と感動させられた一台です。また、このところ値段がこなれてきてお得感が出ています。
Enya Nova U AcousticPlus
EnyaのAcousticPlusも、LAVA Uと同じくウクレレ単体でエフェクトをかけることができます。ただし、エフェクトの数は少なく、リバーブとコーラスの2種類のみです。もちろんアンプにつなげば様々なエフェクトがかけられるので、それで問題ないという判断だと思われます。ベースがNova Uなので、音程が正確で弾きやすいのもおすすめのポイントです。
楽天市場で購入する場合は、忘れずに2000円オフのクーポンを使用してください。「かごに追加」ボタンの近くにあります。
Kai UKULELE KC-5000R EQ
Kaiウクレレらしくコスパの高いモデル。この価格なのにボディーはアカシア単板で、DOUBLE A1Uピックアップを内蔵しています。生音はアカシアらしく、軽快で明るく、クリアなサウンドです。ピックアップを通すとまた音が変わってきますが、しかし生音がいいウクレレはオールマイティに使えるという点でおすすめできます。
aNueNue aNN-C30E Hawaiian Dream Africa Mahogany II E
名前の通り、ボディのトップにアフリカン・マホガニーの単板を使用したモデルで、柔らかく厚みのあるサウンドです。アヌエヌエは、低価格モデルでもしっかりつくっている点が好印象。お手頃価格のコンサートウクレレで、生音もアンプに通したときも優秀なモデルを探している方におすすめできます。
Enya EUC-MAD EQ
マホガニーのオール単板モデルEUC-MADにピックアップを搭載したウクレレ。ベースとなったEUC-MADは価格に対してかなり音がいいモデルで、低音から高音までのバランスがよく、抜けもいいウクレレです。そこにピエゾタイプのピックアップをインストールしており、全体に扱いやすいエレアコウクレレとなっています。
KUMU UKULELE Feather series CF-52AP
コスパに定評のあるKUMUウクレレのFeatherシリーズ・ピックアップ搭載モデル。ちょっと厚みが薄いシンボディタイプですが、音量もあり、クリアで明快なサウンドが持ち味です。そこにピックアップを搭載しているので、生音でもアンプを通しても、どちらでもOK。これ1本でなんでもできるウクレレです。
ロックやジャズに挑戦!エレキウクレレおすすめ6選
ジャズ系の曲なら通常のウクレレにピックアップを内蔵した「エレアコタイプ」をLowGで使用するのがおすすめです。
一方、中身まで木が詰まった「ソリッドボディ」のエレキウクレレは、ロックっぽくもジャズっぽくも弾けるのがメリットです。
Pignose PGU-200MH(おすすめ)
安いのに使えるウクレレです。生音で弾くとサイレントウクレレになり、スイッチを入れるとボディー内蔵のスピーカーから音が出て、アンプにつなぐとライブで使えます。内蔵スピーカーの音はエレガットギターをハイポジションで弾いたときのような、ポロンポロンとしたかわいいサウンドです。
QUIAM エレボッコ(おすすめ)
サウンドメッセで「弾きにくそうなウクレレだな……」と思いつつ試奏させてもらったら、ものすごく抱えやすく弾きやすかったモデル。北海道の木材を使って札幌の職人が製造するというコンセプトのウクレレで、かなりいいです。じゃまにならないこのサイズ感と、弾きやすさを両立している点に驚きました。
Fender Fullerton Tele Uke
FenderのFullertonシリーズは、見た目がエレキギターっぽいものの、出音はウクレレのサウンドです。Fenderの公式動画では「キャンプファイヤー・ジャムにも向いているし、レコーディングにも参加できる」と言っています。ピックアップとプリアンプを内蔵しています。
Fender Fullerton Jazzmaster Uke
FullertonシリーズのJazzmaster Ukeはジャスマスターの形状ですが、意外とナチュラルなウクレレサウンド。形状だけでなく、カラーも伝統的なフェンダーカラーなので、ジャズ系の曲を演奏しても盛り上がれそうです。深めのカッタウェイでハイポジションが弾きやすいのも特徴です。
Fender Fullerton Strat Uke
ストラトキャスターの形状をしたエレアコモデル。お手頃価格なので「とりあえず1本手元に置いておく」という場合にもおすすめできます。FenderのFullertonシリーズは値段がバラバラなので、Amazonと楽天、ヤフーショッピングの価格を比較してください。
BIG ISLAND EUL-SMP-N
ハワイアンブランドのBIG ISLANDがつくる、コンサートボディ・ロングネックのエレキウクレレです。スケールがテナーサイズ相当なので、高度なソロプレイなどにも対応できる、演奏性が高いモデルです。アンダーサドルタイプのFishman製のピックアップ(パッシブ)を搭載しています。
エレキウクレレを特集した記事もおすすめ
「エレキウクレレについてもう少し詳しく検討したい」という場合は、下記の特集記事もおすすめです。
プロが使うブランドのコンサートウクレレおすすめ9選
あこがれのプロ奏者・プロシンガーが使うブランドのウクレレを持つと、モチベーションがアップして、結果的に上達がはやくなるかも!?
ここではおすすめブランドのおすすめモデルを9機種ピックアップしました。
プロ奏者が使っているモデルそのものではなく、同じブランドのおすすめモデルをピックアップしています。
Kala Mandy Harvey Signature KAMANDYC
聴力の大半を失ってからメジャーデビューしたマンディー・ハーベイのシグネチャーモデル。マンディーは、演奏時にバンドメンバーのグルーブを足裏で感じ取るため、裸足で歌うのだそうです。そんな彼女のシグネチャーモデルは独特のグラフィックが特徴。意外とお財布にやさしい価格も魅力です。
ROMERO CREATIONS ST Concert Premium Koa Low-G
グラミー賞受賞アーティストのダニエル・ホー氏がクリエイトした、コンサートサイズ&ローG仕様ウクレレ。おにぎり型のコア単板ボディーから生み出される音は、複雑で豊かなトーンです。どことなくハープを思わせる存在感のあるサウンドです。
aNueNue aNN-UC200 Concert
アヌエヌエのハイエンドモデル(Kyasさんのシグネチャーモデルなど)は、即完売する人気でなかなか手に入りません。そこで、通常ラインナップのaNN-UC200がおすすめです。コアではなくスプルースですが、弾いた感じはKyasさんモデルとかなり似ています。
アヌエヌエのこのあたりの価格帯は激推しです。
音の傾向は、Kyasさんモデルと少し違っています。
aNuenue Hawaiian Koa-Bird Ukulele
フィリピンの歌姫ルネ・ドミニクはいろんなギターとウクレレを使っていますが、「Close to you」のYouTube動画で弾いているウクレレは、たぶんこれです。KOAだけど明るすぎず、軽快な中にしっとりとした落ち着きも感じられるサウンドです。これもおすすめです。音がいいだけでなく弾きやすいウクレレです。
Baton Rouge U10C-Slim
ウクレレ講座DVDのなかで、古川忠義さんがソロの時だけ弾いているのがバトンルージュ。ネックも含めてオールスプルースという驚きの仕様で、シンボディ(薄いボディ)なのに鳴りのいいウクレレです。音的には立ち上がりが速くサスティーンも長めのスプルースらしいサウンドです。
Fender Grace Vanderwaal Signature Uke
14歳で衝撃の全米デビューを果たしたグレース・ヴァンダーウォールのシグネチャーモデル。Fishmanのピックアップを内蔵して3万円ちょっとというお買い得価格は「Fenderのシグネチャーモデルの中でも最安」といわれています。グレースっぽい弾き語りにおすすめのモデルです。
Fender Dani Harrison Uke, Turquoise
ビートルズのジョージ・ハリスンがウクレレ好きだった、というのは有名な話です。ジョージの息子のダーニもウクレレを弾いており、彼のシグネチャーがフェンダーDani Harrison Ukeです。シンボディタイプでボディの材にはウォルナットを使用。マホガニーに似た丸いサウンドです。
KALA Gloss Solid Mahogany Series KA-SMH-CG_W
メルボルン出身のシンガーソングライターヴァンス・ジョイがステージでも使用しているモデル。マホガニー単板を使用し、KALAらしくカッチリとした仕上げです。サウンド的には、マホガニーでありながらすっきりと抜けた感じが特徴です。ピックアップ付きモデルも選べます。
Kai UKULELE KC-100SG
T.T. Cafeの中村たかしさんが使っている台湾ブランドのKaiは、お値段以上のウクレレをラインナップしています。中でもKC-100SGは2万円前後という格安モデルですが、スプルースらしいクリアで粒だちのいいサウンドが特徴です。UmaといいKaiといい、最近の台湾ウクレレはすごいですね。
有名ギター系ブランドのコンサートウクレレおすすめ6選
ギターからウクレレに持ち替えた人なら一度は思う「こんな値段でFendarが買えるの!?」という驚き。ここではかつてのギター少年に贈る、ギターブランドのおすすめウクレレをご紹介します。
MARTIN 0XK Concert Uke
リトル・マーチンと同じ、HPL(ハイプレッシャーラミネート)素材でできたウクレレです。樹脂なので、少々濡れても外で弾いても大丈夫。しかも、他メーカーと違って、HPLながらナチュラルなサウンドも魅力です。安くてもやはりマーチンすごいですね。
この値段でマーチンが買えるのがすごい!音もめっちゃいいです。
気になるのは指板の角がかなり鋭角的なこと。人差し指が当たる部分に丸みが強いモデルが好き、という場合は、ちょっと注意した方がいいかもしれません。
VOX VUP-33-CSM
イギリスのギターアンプブランドVOXがラインナップする、エレアコモデル。フジゲン製といわれており(形状からどうみてもフジゲン)作りのよさは評判通りです。このVUP-33-CSMはスプルース単板モデルですが、伸びのあるスプルースらしいサウンドは、どこかギターを思わせます。
3万円台の在庫があれば即買いで、後悔ゼロかと。
Ibanez UEW12E
Ibanezがつくる初期のウクレレはインドネシア製造でけっこう雑でしたが、その後フジゲンでつくったり、海外工場も移転したりと試行錯誤を繰り返し、現在はしっかりとしたウクレレに生まれ変わっています。この値段なので生音はそこそこですが、Ibanezなのでアンプに通したときの各弦のバランスは抜群。
FENDER ZUMA CONCERT
Fenderがこの値段で買える! というのが一番の価値。ちなみにFenderも初期のインドネシア製造モデルは仕上げも音も微妙だったのですが、どんどん改善されています。十分コストにみあった楽器になっているので「とりあえず一本」という感じならおすすめできます。安いのでしかたないですが、音はそこそこです。
Epiphone Les Paul Acoustic/Electric Concert Ukulele
Gibsonのレスポールは、当時から子会社だったEpiphoneの工場で誕生しました。それを踏まえてこのウクレレを見てみると、けっこう欲しくなってきませんか? ペグの動きがよく、チューニングしやすいのが第一印象です。見た目から想像するより生音も悪くないのですが、どちらかというとアンプに通してちょっとしたセッションを楽しむ用かもしれません。やや太めのネックが好きな人にぴったりです。
Luna Guitars UKE TC MAH Ukulele Concert Marron
フロリダ発のギターブランドLuna Guitarsは、その独特のデザイン性と希少性が魅力。ウクレレもつくっており、このモデルに採用されているバティックの模様はトレードマークとなっています。サウンド的にはマホガニーらしいカドが取れた音で、サスティーンは短めです。
Luna Guitarsは見た目のかっこよさで選ぶブランドですかねー。
Luna Guitars全体にいえますが、音はソコソコです。
憧れのハワイアンブランド&サブブランド8選
ここに紹介しているモデルを含め、やっぱりハワイアンブランドはすごい! 全体に音の厚みがあり、その中から明るくクリアなサウンドが立ち上がり、迫力を生み出しています。
一方で、細かい作りのよさは「日本製の方が上かな?」と感じるケースもあり、ウクレレに何を求めるかでチョイスが変わってくるかもしれません。
圧倒的なサウンドを求めるなら、以下の8機種をはじめとする、ハワイアンブランドを手に取ってみてください。
ここではサブブランドを中心に、なるべく買い求めやすい物をラインナップしました。
Islander Ukuleles by Kanile'a Solid Acasia Series SAC-4
Kanile'aのサブブランドIslanderはけっこう安いのですが、その中ではやや高めのオールアカシア単板モデル。シンプルでクラシカルなデザインで、サウンドはアカシアらしく明るい音色の中に、上品さも感じられる繊細な印象。
KoAloha Opio KCO-10
コアロハのサブブランドOpioはおすすめです。コアロハと違いがわからないくらいいい音のウクレレが、この値段で買えるのがすごい!と感じます。タイの工場で製造されており、材はコアに似たアカシアです。ヘッドからOpioの文字がなくなり、コアロハのロゴだけになりました。
KoAloha OPIO KCO-10S
コアロハのラインナップで唯一、トップにスプルースを使用したモデルです。スプルースらしく、すっきりと抜けるアタック感のあるサウンドが魅力です。ハワイアンの演奏というより小さいギター的な感覚で、ポピュラー音楽のバッキングなどで活躍します。ソロもいけます。
KAMAKA HF-2
カマカ・ウクレレのなかではシンプルで手に取りやすい価格のHF-2。材はハワイアンコア単板で、ボディー内部で豊かに共鳴する倍音の中から、明るくシャープな基音が立ち上がってくるサウンドは圧巻。厚みがあり、しかも明るく突き抜けた感じもあり……。音を聴くと欲しくなる危険なウクレレです。
G String C1 SUN
G Stringは1993年にハワイで誕生したブランドですが、すでにカマカやコアロハと並び称されています。そのラインナップ中でも人気の高いSUNはサウンドホールに輝く太陽をあしらった印象的なデザイン。コアらしい明るい抜けと、長いサスティーンと豊かな倍音が混在する、非常にリッチなサウンドです。
Pono MC Concert
Ponoもいいですよ。Ko'olauのセカンドブランドで、このモデルはマホガニー単板でサテンフィニッシュのシンプルな外観が特徴です。見た目に派手さはないのですが、音はかなりいいです。サウンド的には、弾いたときのアタック感がありしっかりと鳴ってくれる印象。しかも明るく軽快なイメージもあり、マホガニーでもこんな音が出るんだ! と驚かされます。
Ponoは全般的にすごくいいですねー。
Big Island Ukulele KSX Deluxe HONU Slotted Series (KSX-CTG)
ハワイ産コアなどの楽器用木材を扱う会社が立ち上げたブランドで、コストパフォーマンスの高さに定評があるBig Islandのデラックスシリーズ。楽器のあちこちにあしらわれたホヌ(ウミガメ)が目を引きます。サウンドはコアらしい明るさに加えて、ふくよかな厚みがあり、木材の魅力を引き出しています。
Big Island KM-CTG KM Modernish Series
トップ、サイド、バックすべてハワイアンコア単板でありながら、リーズナブルな価格を実現したモデルです。GOTOH製オリジナルペグのボタンもコアです。製造はベトナムですが、響きに厚みがあり、華やかな明るさも感じられるサウンドが魅力。コスパはかなり高いです。
【ランキング】総合力で評価!コンサートウクレレ・ベスト7!
筆者は以前、京都・大阪・神戸を巡るウクレレ試奏の旅に出たことがあります。そのとき印象に残ったモデルや、サウンドメッセなどで試奏したウクレレ、所有しているウクレレのなかから、ベストとして推せるモデルをセレクトしました。
K.Yairi UC-90(おすすめ)
30人の職人が、1日わずか20本のギター・ウクレレを手作りするヤイリギターのウクレレは、持った瞬間、ていねいに作られた品質のよさが伝わってきます。強度を犠牲にして音を大きくするような楽器も多い中、それとは対照的に本質的な楽器の鳴りを追求。演奏者に返ってくる音の心地よさが抜群です。コードを弾いた時の、まとまりのある響きも秀逸。おすすめの1本です。
ヤイリギター工場を見学した時のレポートも別記事に掲載中。ぜひご覧ください。
Fujigen FUS-TC(おすすめ)
フジゲンウクレレのラインナップでも中核となるモデルです。ハワイアンコア単板で、仕上げもよく、演奏もしやすいウクレレがこの価格というのは「フジゲンならでは」と感じます。サウンド的にはコアのよさに、少しスプルース的なシャープ感をミックスしたような印象です。老舗ギターメーカーらしい、完成されたサウンドです。
Asturias SOLO
純粋なコンサートウクレレではなく、ソプラノボディーにコンサートサイズのネックを組み合わせた「ソプラノロングネック」。歯切れがよく抜けのいいサウンドは、その名の通りソロを演奏するためにある、と感じさせられます。音量もあり、ハイポジションも弾きやすく、ソロを弾くなら、いつか手に入れたいウクレレです。
Martin C1K Uke
Martinらしくていねいで美しいつくりが印象的なウクレレです。サウンド的にもコア合板ながら明るく抜けがいい音色を楽しめます。付属のケースもしっかりしていて、全体的に「買って納得」という印象の楽器です。
100年以上ウクレレを作り続けている世界的ブランドなので、その安心感で選ぶというのもありですね。
指板両サイドの処理に独特のクセがあるので、できれば試奏してから買った方が安心です。
aNueNue aNN-UC1K Concert
この価格帯以上のaNuenueウクレレはクオリティーが跳ね上がるのですが、弾きやすく、音に深みがあり、完成度の高さが印象的です。Kyasさんのシグネチャーモデル(テナー)は30~40万円くらいですが、それに迫るクオリティーを感じます。コスパ的にも狙い目かもしれません。
QUIAM Througneck SL-C1
北海道の材を使い、北海道の作家が作るウクレレ。エゾマツを使ったクワイアンのSL-C1は個性的なウクレレです。スルーネックという独特の構造で、持った感じもしっかりしており演奏しやすい楽器です。素朴な見た目に反して音は洗練されており、クリアで明るいトーン。音も演奏性のよさも、ソロ弾きにぴったりだと感じます。おすすめの一本です。
KoAloha OPIO KCO-10
ハワイ製のコアロハは高くて手が出ませんが、タイ製のサブブランド「OPIO」ならぐっと身近な値段になります。このKCO-10はアカシアを使ったモデルで、しっかりコアロハらしいサウンドが出ています。豊かな音量感があり、シャープな中に明るさもある音色が特徴です。
CME ukulele kaula
「値段に対して音がいい!」が第一印象。工場は中国ですが、日本人スタッフが品質管理を行っており、価格以上のサウンドを引き出しています。アカシアらしくキラっと明るいサウンドでありながら、倍音を含む厚みのある響きが特徴です。
サウンドメッセで試奏してみて、完成度の高さに驚かされたモデルです。
まとめ:2本目のウクレレにもぴったり!コンサートウクレレの選び方
コンサートサイズのウクレレを2本目におすすめする理由は、ざっくり以下の3つでした。
コンサートウクレレの魅力
- ソプラノより指板が広くソロや難しいコードが弾きやすい。
- テナーより小ぶりで違和感なく弾ける。
- テナーと音域があまり変わらない。
実は、KALAなどの米国ブランドでは「もうソプラノではなく、コンサートサイズが標準だ」と考えており、ソプラノサイズをあまり作らなくなっています。
「コンサートサイズの方が弾きやすい」という認識が広がっているからです。
日本でも、これからはコンサートサイズが標準! という時代が来るかも知れません。ぜひ、お気に入りの一本を見つけてください。
この記事では60本以上のおすすめコンサートウクレレを紹介しています。この章では「まとめ」として、様々なタイプのおすすめウクレレ7本をピックアップしました。
おすすめコンサートウクレレ7選