広告 ウクレレ選び

初心者・中級者向けソプラノウクレレおすすめ18選

ウクレレは大きさにより、以下のように得意ジャンルが分かれます。

ウクレレサイズ別の得意ジャンル

ソプラノ コード伴奏が得意でかわいい音色
コンサート 伴奏もソロもソツなくこなす万能選手
テナー 難しいソロが弾きやすいのが特徴

ウクレレはもともと伴奏楽器として生まれたので、スタンダードサイズであるソプラノウクレレは、伴奏で大活躍します。もちろん、ソロやリード演奏もある程度は可能です。

ちなみに、最低限楽器としてちゃんとしているソプラノウクレレは7000円くらいから買えます。

楽器としてちゃんと使えるのはこれ以上

この記事では「超優秀な伴奏楽器」としてのソプラノウクレレに焦点を当て、美しいコード演奏ができるモデルをピックアップしていきます。

ソロ弾きにも興味がある人には、以下の記事がおすすめです。

ソプラノウクレレを買う2つの理由

初心者向けと思われがちなソプラノウクレレですが、ふだんテナーサイズを弾く上級者が、楽曲によってソプラノに持ち替えて弾くこともあります。

ソプラノウクレレは初心者にやさしく、なおかつ中級以外の人のセカンドウクレレとしても活躍してくれる楽器です。

ソプラノウクレレを買う理由

  1. 初心者で初めてのウクレレを探している
  2. バンドの音に埋もれないクオリティーの高い伴奏楽器を探している

この記事では、上記2つのケースに切り分けて、ソプラノウクレレの探し方を考えていきます。

①初めてウクレレを買う場合はソプラノが使いやすい

初めてウクレレを買う初心者には、よく「ソプラノウクレレがいいよ」とアドバイスされます。

その理由としては、

  1. 弦のテンションが柔らかくて弾きやすい
  2. 流通量が多くて初心者モデルも豊富
  3. 流通量が多いため他のサイズより価格も手ごろな設定

といった点があげられます。

この記事では、初心者向け機種に関しては1万円以下なのに精度が高く高品質なソプラノウクレレに絞って紹介します。

さらに初心者向けウクレレに特化した記事をお探しの場合は、ぜひ以下の記事を参照してください。

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ただし、最近は初心者であっても「最初からコンサートウクレレを買うのもいいんじゃないか」という考え方も広がっています。

②ソプラノウクレレはすぐれた伴奏楽器

スピッツの「チェリー」を、つじあやのさんがウクレレ一本の弾き語りでカバーした動画です。原曲にくらべてかわいく、それなのに、しみじみした雰囲気がありますね。

このように空気感を変えてしまうウクレレの秘密は、チューニングにあります。

ウクレレのチューニングは1弦から順番に低くなっていき、4弦でまた高くなります。

このようなチューニングを「リエントラントチューニング」といいます。

リエントラントチューニングのメリット

  1. アップストロークとダウンストロークの響きに差が出ない
  2. コードの構成音が同じオクターブ内にありまとまり感が出る

スタンダードチューニング(High-Gチューニング)のウクレレはこのリエントラントチューニングのおかげで、アップストロークとダウンストローク、いずれも軽快なサウンドになるのが特徴です。

そして、つじあやのさんも使っているソプラノサイズのウクレレは、伴奏に最適なサイズなのです。

ここからは目的別におすすめのソプラノウクレレをあげていきましょう。

2万円以下!低価格モデルのチェックポイントとおすすめ機種

Enya EUS-25D 当社撮影

「これからウクレレを始めるし、一生弾き続けるかわからない」という場合は、どうしても高いモデルを買う勇気が出ません。

そんな場合でも、Amazonで適当に安いウクレレを買うのではなく、多くの人が「コレなら大丈夫」という、評価が定まったウクレレを狙ってください。

1万円代までのウクレレであれば、ポイントも絞られてきて、選ぶべきモデルは多くありません。

木材はマホガニー一択。できれば単板のモデルを狙う

ウクレレのサウンドボード
マホガニーのサウンドボード

ウクレレには様々な種類の木材が使われますが、2万円以下クラスで最もいい材はマホガニーです。

ほとんどはマホガニーの合板になりますが、ごく一部に単板を使ったモデルがあるので、そういった点にも注目してください。

木材について、より詳しくは以下の記事で解説しています。

買ったウクレレに問題がないか、チェックもお忘れなく

定評のある初心者ウクレレを購入したとしても、低価格帯のウクレレは固体によりバラつきがあることも。そこで、届いたウクレレに問題がないかチェックしてください。

店頭で買う場合は、事前にチェックしましょう!

ウクレレの弦高

ウクレレの弦高(げんこう)は、12フレット付近で2.5~3ミリくらいが標準です。弦高が低すぎると音がビビる原因になり、高すぎると弾きにくくなります。

そこで、弦高が大幅に狂っていないかをチェックし、問題がある場合は返品交換を検討してください。

フレットエッジを確認

そのほか、最低限見ておきたいのがフレットエッジの処理。ささくれが残っている場合、指が引っかかってスムーズに弾くことができません。

もう少し詳しく、きっちりと検品したい場合は以下の記事が参考になります。

1万円前後で買えるソプラノウクレレおすすめ5選

以下は筆者が実際に所有している物や、弾きまくって「これいいね」と思った物のみ5機種をピックアップしています。

初心者の方であれば、とりあえずこの中から選んでおけば失敗は避けられるはず。特に、7000円未満の優等生モデルEnya EUS-25Dの登場で、「コレより高い物は買わなくていい」くらいの状況となっています。

コスパ最強。迷ったらコレで

とにかくイチオシはEnya EUS-25Dです。最強の中華ウクレレが7000円で買えるので、他の中華ウクレレを選ぶ理由はありません。値段の安さで選ぶなら、これ一択です。DonnerやElvisといった中華ウクレレも優秀ですが、Enyaに比べるとちょっと安っぽい音なのが難点です。

島村楽器の底力

1万円で、ちょっとだけ高級感がほしい場合のおすすめはHanalei。EnyaのEUS-25Dに比べて少し値段が上がる分、塗装などの仕上げがグレードアップ。音もしっかりしてきます。

一万円で買える唯一のFender

エレキギターではなかなか手が出ない高級ブランドFenderも、ウクレレならお手頃です。ただし、円安の影響で価格が上がる傾向があるため、買うなら早めがおすすめです。

安くてもつくりのよさは折り紙付き

S.YAIRI YU-S-01K

S.Yairiのウクレレは全体に弾きやすく、お値段以上の印象です。木材はコアですが合板なので、そこまでコアっぽいイメージではありませんが、決して悪い音ではありません。個体によるかもしれませんが、音量はやや控えめな傾向があります。

デザインも良く長く愛用できます

Ibanez UKS100-OPN

サペリの合板で、バックがオクメ。仕上げはオープンポアと、高級な材料は使っていません。しかし演奏しやすく音もよく、精度も高いのが第一印象。見た目にお金をかけるのではなく、楽器としての性能にお金をかけている点に好感が持てます。音は軽快で、ウクレレらしさもあり、コードでの伴奏にぴったりです。

最近弾いてみたウクレレの中で、最も印象に残っている一本です。

ちょっと上級者向けのおすすめソプラノウクレレ

ここからは、バンドの中に埋もれてしまわない、印象的な音色のソプラノウクレレをガイドします。

ガチでおすすめのモデルを集めました。

ハワイアンブランドのサブブランドは、かなりおすすめです。安くても、クッキリとした明るいサウンドのウクレレが多い傾向があります。

材にコアかアカシアを使ったモデルがおすすめ

最上級のハワイアンコア材
最上級のハワイアンコア材

「コア材のウクレレは明るくコロコロしたサウンド」とよくいわれますが、実際に弾いてみるとそうとも言い切れません。

コアのウクレレはイメージよりも歯切れがよくクリアです。また、さまざまなジャンルの楽曲に使える、オールマイティなサウンドでもあります。

コアはアカシアの一種です。そのため、アカシアとコアのウクレレは音がよく似ています。

3万円代から買えるハワイブランドのソプラノウクレレ4選

つじあやのさんの「明日きっと」も、高音部を作っているウクレレの音が心地よく耳に残る一曲です。つじさんもコア材のウクレレをよく使っているそうです。

つじさんが使っているのはハワイのKeliiですね。

ここからは、ハワイ系ブランドで、コアまたはアカシアに限定して、おすすめモデルを集めました。

できればヘッドホンで聞き比べてください。

PONO ASD SOPRANO UKULELE Acacia Deluxe Series

Ko'olauのサブブランドPONOにはかなりいいウクレレが多く、ブライトで歯切れのいいサウンドが印象的。気持ちよくコード伴奏ができる一本です。

この値段でアカシア単板というのも、すごいコスパを感じます。もちろん本家Ko'olauより少し造りが甘い点はありますが、この値段ですから十分納得できます。

Big Island KT-SPS

コアなどの木材を扱っていた会社が、いいウクレレを手ごろな価格で提供するために作ったブランド。製造はベトナムですが、よくできており、このKT-SPSはスタンダードな位置づけの製品です。アカシアでなくハワイアンコア単板という点も魅力です。

KoAloha OPIO KSO-10 Soprano

KoalohaのサブブランドOPIOはかなりいいですよ。KoAlana(コアラナ)というサブブランドもありますが、そちらはイマイチです。しかしOPIOは本家Koalohaとあんまり違いません。

KoAloha OPIOは最近ヘッドからOPIOの文字が消え、本家KoAlohaと同じような外観になりました。そこにも「OPIOはもうKoAlohaとあまり変わらない品質だ」というメーカーの考えが読み取れます。

Kelii S-G/V Soprano Gold

メイド・イン・ハワイのウクレレなのに、価格は控えめなKeliiのソプラノウクレレ。Keliiはやさしいサウンドで、KoAloha OPIOなどに比べると主張の強さはありませんが、そのぶんオールマイティさがあります。

つじあやのさんのような弾き語りなら、Keliiがぴったりでしょう。

筆者もKelliの工場で作られたソプラノウクレレ(MANAブランド)をよく弾いていますが、ネックの造りはやや薄めで、Famousに似ています。Famousが好きな人のステップアップにもおすすめです。

2万円~日本製のソプラノウクレレおすすめ6選

ハワイ製に比べると、製品としてのつくりがちゃんとしている日本製ウクレレ。音の傾向はハワイ製のようなからっと明るい感じではありませんが、日本人好みのサウンドを追求しているというメリットがあります。

コスパで勝負するならFamousの安いライン、バランスのよさで選ぶならフジゲンのPupukeaか、K.Yairiがおすすめです。

Famous FS-1G

なみのおと音楽教室ののりこ先生が愛用する一本。のりこ先生はピアノの先生なので、ウクレレは上手ではありませんが「たまに弾くならこれで十分!」と言います。実際、2万円で買える国産ウクレレは、これ以外ありません。しっかりした楽器で、音程も正確です。マホガニー合板なので強烈な個性はありませんが、いつでも80点を取れる優等生タイプです。

K.Yairi 'olu'olu(オルオル)

ヤイリギターが自社サイトのみで販売する、驚異的なコスパのソプラノウクレレ(ロングネック)。わずかな数しか生産されないため、sold outになっていなければ即買いしたい一本です。36,000円という低価格なのにヤイリらしい誠実なつくりで、音も弾きやすさも抜群です。

K.Yairi US-90

ヤイリギターが本気でウクレレを研究し、造り込んだことがうかがえる一本です。持った時にしっくりとくる造りのよさ、弾きやすさは抜群。また、ヤイリとしてウクレレに求めるサウンドを高水準で追求したことがうかがえる、非常にバランスのいい出音も秀逸です。

ヤイリギターの工場見学レポートは、以下の記事で読めます。

Pupukea UF-30

日本が誇る弦楽器ファクトリー「フジゲン」の低価格モデル。ボディはすべて単板のマホガニーを採用し、サウンドも造りのよさも、安心しておすすめできる楽器です。長く使える一本を探している人におすすめします。

FGN FUS-TS

メイド・イン・ジャパンのハワイアンコア単板モデル。ハワイ製にくらべるとコアながら繊細なイメージで、美しく透き通った音色のモデルです。フジゲンのウクレレはとにかく作りが丁寧で、お値段以上の納得感あり。フレットはやや細めタイプを採用しているので、少ない力でやさしく弾きたい人にぴったり。

Headway SAKURA UKULELE SUS-SAKURA

変わった木材で楽器を作る傾向があるヘッドウェイの中でも、とくに話題となっている「SAKURA UKULELE」。ブランド名をHeadwayでなくSAKURA UKULELEとしていることからも本気度がうかがえます。

サウンドは日本製の材らしく繊細かつキラッとした印象で、弾き語りでじっくり聴かせる派の人におすすめします。ヘッドウェイはすぐモデルチェンジしてなくなってしまうのが残念なポイントです。

様々な個性を持ったおすすめソプラノウクレレ3選

ここからは、さまざまな材で作られたおすすめウクレレをピックアップしていきます。完全初心者向けというより、目的を持って選ぶ人のための、一生物のウクレレをラインナップしました。

KoAloha Opio KSO-10S

KoAlohaで唯一スプルースを採用するOPIO KSO-10。スプルースのウクレレはとげとげしい音になることもありますが、KoAlohaなのでキレイに深みのある音が鳴ります。コアやアカシアのモデルより、ポピュラー音楽全般に、オールマイティーに使える音です。

ROMERO CREATIONS Romero Soprano Mahogany Hi-G

試奏してみて「マホガニーってこんなに力強かったっけ?」と思わされたすごいウクレレ。高いといえばそこそこ高い価格帯ですが、それでもお値段以上の価値があると感じさせられました。動画はROMERO CREATIONSのウクレレをプロデュースしているダニエル・ホーの演奏。

KAMAKA HF-1

Kamakaの普及価格帯(といってもちょっと高いです)のウクレレです。この動画は、最初からついている黒いナイロン弦と、Ko'olau Aho(フロロカーボン弦)の両方を弾いてくれているので、「フロロに変えたらこんな感じか!」とわかる点がありがたいです。この音がウクレレの世界標準といってもいいでしょう。

まとめ:初心者&中級者向けベスト・ソプラノウクレレ

最後に……

  1. ウクレレがまったく初めての人
  2. 中級レベルの人

……の2パターンに分けて、おすすめのウクレレを考えてみましょう。

初心者向けのベストは?

初心者の人は、扱いやすく、低価格でも楽器としての精度がちゃんと出ているウクレレを選びましょう。

「こういう演奏がしたい!」という希望が出てくるのはもうちょっと先なので、何でもできる優等生的な初心者モデルがおすすめです。

もし1本だけあげるとしたらEnya EUS-25Dになるでしょう。この価格で、チューナーもケースもストラップもついて、マホガニー単板という驚くべき仕様です。

ちょっとレベルアップするなら?

一方、ウクレレ中級レベル向けのウクレレは、人によってとらえ方が変わります。この記事では、バンドやアンサンブル(他の楽器と合わせること)を始める人に焦点を当てました(注)。

弾き語りやバンド演奏時に、しっかりと主張できる、優秀なソプラノウクレレをいくつかリストアップしてみましょう。

注……中級者がソロを弾きたい! という場合は、どちらかというとコンサートサイズなど、少し大きいウクレレを検討しますよね。そこで、ソロ弾きを考えている人には、おすすめのコンサートウクレレを紹介した別記事をおすすめします。


脚注

リエントラントチューニング……弦楽器で、弦によって音が上がっていく(下がって行く)順番が崩れることをリエントラントといいます。ウクレレのレギュラーチューニングでは、1弦から3弦まで、A→E→Cと下がって行きますが、4弦では上がり、Gになります。リエントラントチューニングの楽器としては、アトロ、ラウト、メキシカンギタロン、メキシカンビウエラ、ラジャン、シタール、セオルボ、トンコリなどがあげられます。

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