ウクレレのコードDmはかんたんに押さえられますが、Dm7は少し難易度が上がります。
Dmは人差し指、中指、薬指で普通に押さえればOKです。
一方、Dm7は人差し指で3弦と4弦を同時に押さえる(セーハする)ほうがラクです。
この記事では、できるだけ簡単・確実にコードを押さえる方法と大胆なウラ技を解説していきます。
ウクレレのコード「Dm」の押さえ方2種類をマスター
Dmの一般的な押さえ方は上の写真のように人差し指で4弦1フレット、中指で3弦2フレット、薬指で2弦2フレットを押さえます。
指が他の弦に触らないように、第一関節を立てましょう。とくに人差し指が1弦に触れやすいので注意してください。
Dmのもう1つの押さえ方は、上の写真のように中指の第一関節から上(先)を使って、4弦2フレットと3弦2フレットを同時に押さえてしまう方法。
指2本で押さえられるのでコードチェンジが速くなりますし、そのまま薬指で1弦1フレットを押さえればDm7になります。
ウクレレのコード「Dm7」の押さえ方+ウラ技
Dm7最大のポイントは、中指の第一関節から先だけで3弦と4弦を同時に押さえること。今後ウクレレを弾く上で避けて通れないのですが、ちょっと難しい押さえ方です。
コツは、指の第一関節から先を指板に押しつけ、第一関節は本来曲がる方向と逆に曲げるよう力を入れること。
痛くなるほどがんばらなくても、ぎりぎり1弦・2弦に触れなければOKです。
どうしてもDm7が押さえられない時のウラ技
どうしてもDm7が押さえられない時のウラ技は、上のフォーム。これはルートの音(=D)を省略した大胆な省略形ですが、コード進行の流れの中で使える場合が多いです。
よく見るとコードFのフォームと同じなので、場合によっては違和感があるかもしれません(ほぼ問題ないです)。
弾いてみて「いけそう」と思ったら省略形で、「合わないかな」と思ったらがんばって本来のDm7のフォームで……と、弾き分けてみてください。
このウラ技は、コード理論に詳しいピアノ講師ののりこ先生に解説してもらいました。
ウクレレコード理論! なぜFで代用できるの?
上記のように、ウクレレではDm7をFで代用することが可能です。しかし、なぜそんな大胆なことが許されるのでしょうか?
実はウクレレでは、ピアニストが聞いたら「えー!」というような音の積み方で和音を弾いています。
たとえばコードF。本来はファ・ラ・ドと、下から音を積んでいきますが、ウクレレではド・ファ・ラです。
ピアニストだとここで「それは、転回形では?」と突っ込む場面ですが、ウクレレでは正直これしか弾けません(ギターでもたまにこういうことはあります)。
ウクレレではこのように独特の音の積み方で和音(コード)を弾いており、それがウクレレらしい響きや味になっています。
そこでDm7が弾きづらい時に、構成音が似ているFで代用する、という大胆な省略形が可能になります。
転回形というのは、本来の和音の音の順番を入れ替えて弾くことを指します。ピアノの場合、転回形で弾く時はベースラインを考慮するなど、何かの狙いがあります。
Dm、Dm7のハイコードとセーハのしかた
Dmハイコード
Dm7ハイコード
Dm、Dm7のハイコードは、比較的セーハしやすいコードフォームです。
Dmは2フレットをセーハして、中指・薬指・小指で3・2・1弦の5フレットを押さえます。
または、2フレットをセーハして、中指で1・2・3弦の5フレットをセーハしてもかまいません。どちらかというと、このフォームの方が速く押さえられるはずです。
Dm7はシンプルに5フレットをセーハするだけです。人差し指しか使いません。
セーハのコツ!セーハのコツを簡単におさらいすると……
- 人差し指の側面(親指側)を使う
- 親指で押し、人差し指はそれを支える
- ヒジを軽く締めて力が逃げないように
セーハのコツについて、より詳しくは以下の記事で解説しています。