ウクレレにストラップピンを取り付ける方法は、別記事で詳しくガイドしています。
ウクレレを立って弾く時、ストラップは必需品。ストラップを付けることで、安定感がぐっと上がります。
そんなストラップの選び方・付け方は、エンドピンの数によって決まってきます。
エンドピンの数や種類によって、以下のストラップを選びます。
エンドピンの数とストラップ
エンドピンの数 | 選ぶタイプ | 備考 |
なし | ネックストラップ | ウクレレに穴を空けない |
1つ | ショルダーストラップ | 片方はヒモなどで固定 |
2つ | ショルダーストラップ | 両端をエンドピンで固定 |
エンドピンジャック | ショルダーストラップ改 | 若干加工が必要 |
エンドピンの数によって、次のようにストラップの取り付けかたが変わります。
エンドピンなしの場合
エンドピン1つの場合
エンドピン2つの場合
ストラップが必要かどうか迷っている場合は、安いものでいいので一度使ってみることをおすすめします。
ストラップがあるとウクレレが安定し、弾きやすくなります。難しいコードやフレーズを弾くときは、やっぱりストラップがあったほうが安心ですよ。
参考この記事ではストラップの選び方も解説しています。
エンドピンのあり・なしとストラップの種類
ウクレレに穴をあけたくない場合は、エンドピンがなくても付けられるネックストラップがおすすめです。
小さな穴をあけてもいい場合や、最初からエンドピン(ストラップピン)がついているウクレレの場合はしっかりと固定できるショルダーストラップが安心。エンドピンの数によってストラップの取り付け方が違ってくるので、その点も解説していきます。
エンドピンとはウクレレボディーに小穴をあけて付けるネジ
エンドピンというのは、写真のようなパーツで、ウクレレに小さな穴をあけてネジどめします。
ショップで取り付けてもらうのがベストですが、慎重に作業すれば自分で取り付けることもできます。
エンドピンなし=ネックストラップ
エンドピンがないウクレレの場合、上の写真のようにウクレレに引っかける形のストラップを使います。立ってウクレレを弾く時に「ないよりずっといい」という位置づけの、どちらかというと簡易的なタイプです。
ネックストラップのメリット
- 手軽に使える
- じゃまにならない
- ウクレレに穴をあけなくてもいい
ネックストラップのデメリット
- 安定感はそれほどでもない
- 材質によってはウクレレのボディに傷がつく可能性も
どうしてもウクレレに穴をあけたくない人向け。ウクレレを引っかけるフックの部分がボディに傷を付けない素材のものを選んでください。
見た目は単なるヒモなので、デザイン性はそこまで重要でなく、安いものでも十分です。
ネックストラップの付け方
ネックストラップは、ネックレスのような形状のストラップでウクレレを引っかけて使います。手を離すとウクレレが落ちてしまうので、あくまでも「補助具」の位置づけです。
1ネックストラップを付ける時は、まずストラップだけを首にかけます。
2次に、ウクレレのサウンドボード(穴が開いているトップ側)を自分の方に向けるように持ち、サウンドホールにフックを引っかけます。
3最後に、ウクレレを回転させて通常通り構えれば完成。
両手を離すとウクレレが落ちてしまいますが、片手を離したくらいなら問題ありません。
ストラップなしの場合よりも安定感が増し、弾きやすくなります。
買うならこんなネックストラップ
あまりに安いものはフックがプラスチックむき出しだったり、長さ調節が使いにくかったりします。そこで「1000円ぐらい~」を目安に選ぶのがおすすめです。
以下のストラップは有名メーカー製ですが、お手頃な価格です。
おすすめストラップ
筆者はこのストラップを長年使っていますが、少し幅広で首が楽なのがポイント。長時間演奏する場合におすすめです。
エンドピンあり=ショルダーストラップ
エンドピンが付いているウクレレの場合は、ギター同様のショルダーストラップが利用できるので、より安定感が増します。エンドピンはウクレレによって、1つ、または2つ付いています。
弾きやすさが格段にアップするので、特に理由がなければこのタイプがおすすめ。
ショルダーストラップ選びでは「見た目」も大切です。
写真は筆者が楽器店店頭で一目惚れして買ったストラップ。ショルダーストラップは幅が広く、そのぶんデザインやブランドロゴが目立ちます。見た目で気に入ったものを選ぶのがおすすめです。
ショルダーストラップの付け方(普通のエンドピン)
普通のエンドピンであれば、買ってきたストラップを写真のように取り付ければOKです。付け方が甘いとウクレレが落下してしまうので、その点だけは注意してください。
ショルダーストラップの付け方(エンドピンジャック)
ピックアップのジャックを兼ねたエンドピン(エンドピンジャック)の場合は直径が太いので、買ってきたままのストラップではキツすぎてとめられません。
エンドピンジャックの場合はストラップの加工が必要
ウクレレがエンドピンジャック仕様の場合は、ストラップを加工して少し穴を広げる必要があります。加工には100円ショップでも手に入る穴あけポンチと、小型ハンマーと物差しを使います。
穴開けポンチは8mm径くらいのものを使い、少しずつ穴を広げるのがポイントです。
穴の大きさは10~11ミリくらいの間が一般的。実際にエンドピンジャックに取り付けてテストしながら、少しずつ加工してください。
加工して使うストラップは合成皮革でなく、本革のものを選んでください。
エンドピン1コ=ショルダーストラップ+ヘッドストラップ
エンドピンが1つしかないウクレレの場合、ストラップの片側をエンドピンにとめ、反対側を紐状のものでヘッドに結びつけます。
ストラップ付属のヒモを使う付け方
ショルダーストラップには細いヒモが付いているものがあります。そのヒモを使って、上の写真のようにストラップをヘッドに結びつけます。昔ながらの方法です。
ヘッドストラップを使う付け方
ヘッドストラップという商品も販売されています。エンドピンが1つしかないウクレレで、ヘッドにストラップを固定するための短いストラップです。
買うと高いので、とりあえず100円ショップなどで部品を買って自作するのもおすすめです。もしひんぱんに使うようなら、その時市販のヘッドストラップを購入してはどうでしょう?
写真のように細くて丈夫なヒモと小型のバックルなどを用意すると、十分実用的なヘッドストラップが作れます。
たとえばダイソーでは、上のような商品が100円(税別)で販売されています。これに、細くて丈夫なヒモを結びつけるだけで、簡易ヘッドストラップが完成します。
不要なカメラストラップを使うウラ技(おすすめ)
写真は不要になったカメラストラップの、カメラ取り付け部分をはさみで切ったもの。もともと付属している長さ調節用のアジャスターを再利用すると、ストラップをしっかりとヘッドに取り付けることができます。
使い勝手は市販のヘッドストラップよりも、むしろいいと感じます。
筆者はストラップを取り付けない時、写真のようにカメラストラップだけをヘッドストックに付けっぱなしにしています。こうするとなくさないので、いつでもストラップを付けることができます。
カメラストラップの切断部分はライターなどであぶって固めておくのがおすすめです。
エンドピン2コ=ショルダーストラップ単体で使用可能
エンドピンが2か所に付いていると、ストラップをすばやく取り付けられ、余計なヒモを使わないぶんすっきりとした見た目になります。
エンドピンを2つに増やすには?
1つしかエンドピンが付いていないウクレレにもうひとつのエンドピンを追加する場合は、ネックの取付部付近に増設するのが一般的です。
写真のように、ネックのボディー寄り部分(ヒールブロック)に取り付けるパターンと、ボディー裏側のネック寄りに取り付けるパターンがあります。
ヒールブロックの側面に取り付ける場合もあります。
買うならこんなショルダーストラップ
ショルダーストラップを選ぶ時は、合皮か本革かをチェックしてください。筆者の経験では、合皮の製品は1~2年くらいでボロボロになり使えなくなります。
一方、本革の製品はかなり長く使う事ができます。
ストラップの両端を「ストラップエンド」といいますが、この部分が革だと長持ちします。
そこで、どうせ買うなら本革をおすすめします。価格帯としては2000円くらいから本革を使用している製品が多くなり、1000円くらいのストラップはだいたい合成皮革です。
おすすめストラップ
ARIAのストラップは筆者も使っていますが、安くてもストラップエンドが革製です。像柄やハイビスカス柄などかわいい柄もあるので、お気に入りを探してみてください。
価格が3000円前後になると、かなりしっかりしてきます。下のDaikingのストラップはかわいいだけでなく、革のストラップエンド部分がしっかりしており、使っていて安心感があります。
このクラスだと長く使えるので、妥協せずにお気に入りを探したいですね。
ウクレレにストラップピンを取り付ける手順
ストラップピン(ストラップピン)がないウクレレでショルダーストラップを使いたい場合、ストラップピンを取り付ける必要があります。
エンドピンの取り付けに必要な道具は、上の写真の通りです。
- エンドピン
- キリ
- プラスドライバー
- 定規(または巻き尺)
- マスキングテープ
- 細いマジックペン
今回使ったエンドピン
ストラップピンを取り付ける場所を確認
ウクレレボディーのお尻部分には、エンドブロックという少し大きな木材が入っています。エンドピンをここに取り付けることで、しっかり固定します。
ウクレレのセンターを測る
通常はブリッジのセンターがウクレレのセンター。マスキングテープを貼って、まずセンターを確認します。
それを元にウクレレボディーのお尻部分のセンターを確定すると、そこにエンドブロックが入っているはず。細い油性ペンなどで下穴をあける場所をマークします。
キリで下穴をあける
いきなりウクレレにストラップピンをねじ込むと木が割れてしまうことがあるので、キリで下穴をあけます。下穴はストラップピンに付属するネジの太さよりも、少し細いキリを使ってあけてください。
エンドピンをネジどめする
電動ドライバーは使わず、手作業でゆっくりと締め込んでください。筆者はこれまでウクレレが木割れした経験はありませんが、自信がない場合は楽器店に取付けをお願いするという手もあります。
大切なウクレレならショップに依頼
たとえば島村楽器の場合、ストラップピン取付は1,430円~。高価なウクレレや大切なウクレレの場合は、取付をお願いしてもいいと思います。
ウクレレリペア料金|島村楽器
もっと詳しいエンドピンの付け方