広告 ウクレレ選び

買ってはいけないウクレレを見分ける5つのポイント

ウクレレも楽器ですから、買ってはいけないウクレレの条件は「楽器として成立していない」こと。

この記事では……

のりこ先生
のりこ先生
では、どうすれば楽器として成立していないウクレレを見分けられるの?

という点を深掘りしていきます。

ウクレレを初めて買う人でも応用できる、ダメなウクレレを見分ける具体的なポイントは5つあります。

チェックポイントチェック方法
オクターブピッチ12フレットで精度が出ているか?
弦高は正常範囲内か12フレット付近で2.5~3ミリが目安
フレットエッジの処理指が引っかかるウクレレは落第
重さのバランスは?持ってみてヘッドが重すぎないか
ペグの精度はよいか?できれば実際にチューニングしてみたい

きちんとした音が鳴り演奏しやすいウクレレを手に入れることは、上達のための第一歩。ぜひ、しっかりと選んでください。

逆におすすめウクレレを探す場合は「ウクレレの初心者セットを選ぶ解説記事」を参照してみてください。

音が狂っているウクレレは買わない方がいい

この動画のウクレレはドの音が合っているのに、ミやファでは半音の半分ぶんくらい音がずれています。

実はこれでも値段(1980円)の割には優秀な方で、なかにはもっと音程がずれているウクレレもあります。

こういうウクレレを弾いていると、自分の音が合っているのかわからない=練習にならないということになりがちです。

最低限音が合っているウクレレを選びましょう。目安としては7000円以上のウクレレをおすすめします。

オクターブピッチはぜひ確認を

オクターブピッチというのは、ローポジションとハイポジションの音のバランスのこと。

図のように、ウクレレの指板には同じ音が出てきます。3弦の開放に「ド」があり、同じ3弦の12フレットにもう1つ「ド」があります。

ウクレレの構造上低いほうの「ド」と高い方の「ド」の両方を100%合わせることはできないのですが、ちゃんとした楽器であれば極力合わせるように調整されています(注1)。

あまりにもオクターブピッチがずれているウクレレは避けたいので、購入時に試奏できるようであれば、以下の写真のように12フレットを押さえて音を測ってみてください。

12フレットの音が合っているか確認

音程をチェックする方法は、市販のクリップチューナーを使うかスマホアプリを使うのがおすすめです。スマホアプリであればKeyTuner(iPhone)か、UnivbersalTuner(Android)をおすすめします。

チューニングの仕方は、以下の記事で詳しく解説しています。

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注1……高級なウクレレでもオクターブピッチは微妙にずれています。ただし、聞いてわかるくらいずれているのは問題です。

可能であれば実店舗で買うのが安心ですが……

ウクレレに限らず楽器は、できるだけ実店舗で、実物を触ってから買うのがベストです。ただ、近くにウクレレを揃えている楽器店がない場合、どうしてもネットで購入することになります。

その場合は、できる限り以下のポイントを押さえてください。

  • たくさん流通していて実績がある
  • レビューも多く定評がある
  • 音程・音色に関するネガティブな評判がない

このあたりをクリアするウクレレといえば、ほとんど定番の有名モデルに落ち着くはずです。

国産であればFamous FS-1G、海外ブランドであればKALA KA-15sなどは安心して購入できます(その代わりみんなが持っているので、人とかぶりやすいです)。

また、最近ではEnyaのEUS-25Dが優秀です。ソプラノサイズなら7000円を切る価格ながら、音程はかなり正確です。

おすすめウクレレについては記事末尾にまとめました。

買ってはいけないウクレレをチェックする4つの方法

可能な限り実店舗で、以下の項目をチェックしてから購入するのがおすすめです。しかし、どうしても近くにウクレレショップがない場合は、返品可能なネットショップを利用して、届いたらすぐにチェックを実施してみてください。

ゆるレレ
ゆるレレ
あまりにひどい楽器の場合は返品して別の物を買い直す方が、ウクレレ上達にプラスになります。

弦高は12フレット付近で2.5~3ミリが正解

弦高(げんこう)とは、指板(フレット)と弦との間のすき間のことで、一般的には、12フレットの位置で次の数値がベストとされています。

ソプラノ2.5mm強
コンサート3mm弱

店頭で簡単に弦高を見る方法は、上の写真のように1円玉を2枚挟んでみること。1円玉の厚みは約1.4mmなので、2枚重ねると約2.8mmになります。

12フレットの位置に1円玉を2枚挟んでみて、少しキツいくらいか、ぴったりくらいがおすすめです。

フレットエッジの処理が悪いウクレレは買わないのが正解

安いウクレレの場合、フレットの端の処理が悪くてぎざぎざしている場合があります。そうなっているとウクレレを弾いている時にひっかかってしまうので、写真のように指板に沿って指をすべらせてみて、なめらかにスライドできるかをチェックしてください。

ごくごくわずかな引っかかりはOKです。演奏に問題がありそうなら、そのウクレレはパスしましょう。

重さのバランスが悪いウクレレは弾きにくい

ウクレレはストラップなしで立って演奏する可能性もある楽器なので、持った時のバランスもかなり気になります。初めてのウクレレ選びだと試奏するのは難しいですが、ウクレレを構えてみて、バランスを見てみるとよいでしょう。

左がロトマチックタイプ、右がオープンバック

昔のKALAウクレレはヘッドが重くて持ちにくい物があったのですが、原因はペグが重いことにありました。最近のKALAは写真のようにクローズドのギヤペグであっても軽量な物を採用しており、バランスがよくなっています。

上の写真(右)のオープンバックのペグであれば比較的軽量で、どれを買っても「ペグのせいでバランスが悪い」という可能性は低いです。

また、クローズドのギヤペグを採用しているモデルのほか、スロテッドヘッドのウクレレも、ヘッドが重くなりがちです。

スロテッドヘッドの例

こういったウクレレを購入する場合、とくに通販で注文する時は重さやバランスに関するレビューもチェックしておいてください。

ゆるレレ
ゆるレレ
ちなみに、うちにはLehoのスロテッドヘッドが2本ありますが、いずれもバランスがいいです。Lehoなら大丈夫そうですね。

その場でチューニングさせてもらえればベスト

一般的には「ギヤペグはストレートペグより精度がいい」といわれています。ところが、安いウクレレに使われている粗悪なギヤペグは、チューニングが合いそうで合わずにイライラすることがあります。

ゆるレレ
ゆるレレ
一般的にはストレートペグよりギヤペグがおすすめです。が、粗悪なギヤペグはかえってやっかいです。
GOTOH製ストレートペグ

ストレートペグは上の写真のように単純な構造なので、確かに狂いやすいのですが、GOTOHなどしっかりしたメーカーの製品を使い、きちんと調整してあげればそれなりの精度が出ます。

見た感じちゃんとしているけど実は微妙

ところが安いギヤペグだと遊びが大きく、回した時に一瞬遅れて反応します。そのためチューニングがしにくく、また調整する機構がないので、どうやっても精度を上げることができません。

そこで、できれば購入前に一度チューニングさせてもらうのがベスト。調弦しにくい場合はパスして、ある程度チューニングしやすいものを選んでください。

通販で買う場合は、GOTOHやGROVERなど有名なメーカーのペグを使っていれば安心です。ただ、商品ページにペグのメーカーまで記載されていない可能性大。その場合は、ざっくり1~2万円くらいのウクレレからGROVERが使われている事が多いかな、という傾向で判断してみてください。

ノーブランドのペグでもいいものはありますが、通販でそこを見抜くのは難しいと思います。やはりウクレレ本体の価格が1万円以上、できれば2万円から……というのがおすすめの判断ポイントです。

一般的にはストレートペグよりギヤペグがおすすめ。しかし、雑なギヤペグはチューニングが合わないので注意しましょう。

ネット通販で買った場合でも、届いたらすぐチューニングしてみて、あまりにひどい場合は返品交換した方がよいと思います。

安いウクレレを買ってしまったら自分で調整可能?

上の写真は精度が低いベビーウクレレのストレートペグを、少し精度がいいGOTOHのペグに交換しているもの。交換時にヘッドの穴を広げたのですが、木材が柔らかく、簡単に破損してしまいました。

精度の出ていない安いウクレレは木材も安い物を使っており、壊れやすいのが実情です。そこで、「安いウクレレでも調整次第で弾けるようになる」というのは、相当メンテナンスができる人の話だといえます。

写真の白いパーツがサドル

弦高が高すぎる場合などはサドルを削って調整することができますが、これも簡単なようでけっこう難しいです。削りすぎるとサドルが使えなくなってしまいますし、削り方によってはオクターブピッチがずれてしまいます。

やはり、最初からちゃんと作られたウクレレを買うのが一番です。

おすすめウクレレ筆頭は約2万円のFamous FS-1G

とりあえず「2万円以内でおすすめウクレレを1本だけあげよ!」といわれたら、多くの人がこれを選ぶという、定番モデルがこれです。初めての1本なら、やっぱり無難なチョイスがいいと思います。

Made in Japanのクオリティーをそなえつつ、実売価格2万円前後の高いコスパが魅力。バランスよく、弾きやすく、音のよさも多くの人が認めるところです。

流通量が多く、たまに人とかぶることが唯一の弱点ですね。

ペグはGOTOHがこのウクレレのために開発したモデルを搭載しています。

FAMOUS
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予算1万円ならHanalei HUK-80

島村楽器は昔からオリジナルブランドのウクレレを販売していますが、現在はHanaleiとCotoneの2ラインを用意しています。このHanalei HUK-80はその中でも低価格帯のモデル。しかし、かなりよく作られています。トップの材は合板でなく単板のマホガニーを使用し、全体にお値段以上の高級感を感じるつくり。Hanaleiにはもっと安いモデルもあるのですが、このHUK-80がおすすめです。

島村楽器店頭に、よく試奏用のHanaleiが置いてありますね。

持った感じもしっかりしていて満足感のあるウクレレ
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ソプラノサイズのカラーは黒、白、ブルーの3色でオレンジはありません(写真はコンサートサイズ)。

予算7000円くらいならEnya EUS-25D

一万円を切る価格帯(約7000円)ながら、トップには合板でなく単板のマホガニーを使用するEnya EUS-25D。音程もかなり正確に作られており、練習用としては十分すぎる性能。チューナーやストラップ、ケースなど必要な物がひととおり付属します。

最近は中国製ウクレレが快進撃を続けており、中国製=粗悪ではなくなりました。

enya
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