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一戸建てとマンションの維持費。40年住んだら一戸建ての方が870万円お得

一戸建てやマンションを購入して40年住んだ時のトータルコストは!?

 床面積コスト
一戸建て住宅90㎡約1160万円
マンション80㎡約2030万円

当サイトで試算したところ「一戸建ての方が870万円お得かな?」という結果になりました。

3大都市圏郊外のベッドタウンで、一戸建てが3500万円程度、マンションは3000万円程度の物件を想定しています。

ただし、立地などの条件により試算は大きく誤差が出ます。ここでは参考値を出したとお考えください。

ここには金利が含まれない

この表の試算には、住宅ローンの金利は含まれていません。たとえば3000万円借り入れして、1%の固定金利(フラット35s)で35年償還だとすると、金利は約560万円。フラット35の手数料とあわせて「住宅ローンの金利+手数料は600万円」と考えられます。

この記事では、ご自分で条件にぴったりのシミュレーションができるように、

  1. この数字の情報源は?
  2. 参考になるサイトやサービスは?

という点もご紹介していきます。

修繕費用は一戸建ての方が安く、保険はマンションが安い

マンションは修繕積立金という形で、管理組合が修繕費用を徴収し、積み立てていきます。おおよそ15年に1度の大規模修繕などは、その積立金から支出します。

一戸建て住宅の場合は自分でお金を用意しておく必要があります。

性格的に「貯金ムリ!」という人は、強制的に貯めていってくれるマンションの方が安心かも知れません。

一戸建てのメンテナンスで大きいのは外壁塗装

一戸建ての外壁塗装は、屋根の補修も含めると、1回あたり150万円程度かかります。40年住むとしたら、塗装時期は2回訪れます(高耐候性シリコン塗料の場合)。

外壁塗装の時期や塗料の選び方については、以下の記事を参照してください。かなり詳しく解説しています。

また、外壁塗装は詐欺被害などが多く報告されていますので、以下のサイトなどを利用して相見積もりを取るようにしてください。相見積もりは3社以上が目安です。

参考外壁塗装パートナーズ……日本で唯一建築士が運営するサイト

シロアリ駆除に関しては、5年に1度の施工はマストです。日本の家の5軒に1軒はシロアリがいる、ともいわれているので、新築時のシロアリ防除工事の効果が切れる5年超から施工をすると想定しています。

参考シロアリにやられた家は倒壊するのか? 阪神大震災ではシロアリ被害のある家の8割が倒壊!

この記事でわかるように、シロアリの被害は一見わかりませんが、震災時に住宅が損壊して人命に関わる自体が発生します。

シロアリ防除の費用はコストパフォーマンスの高いシロアリ110番を利用したケースを想定しました。なんとなく目についた業者に依頼すると平米単価2,000円以上になることが多いですが、シロアリ110番なら高くても平米あたり1,320円(税込)です。

参考シロアリ110番……無料でしっかり調査してくれます

床面積90㎡の住宅だと12万円以内でおさまることになります(追加料金は一切かかりません)。

水回りの更新は、最低価格を狙って3点セット(システムキッチン、システムバス、洗面化粧台)交換で100万円としています。

出典:田村ビルズHP

たとえば上の広告は山口県の田村ビルズさんという会社のHPに掲載されているもの(2021年4月現在)。おおよそ100万円でも、十分な品質の設備を入れることができるとわかります。こういう3点セット(または洗面化粧台を含む4点セット)は、会社により80万円くらいから100万円台前半くらいで商品化しています。

「とりあえずちゃんとしたものを、最低限で」ということなら、100万円くらいのセットでも問題ないため、ここでは住宅設備交換費用を100万円と想定しています。

工事等の内容1回あたり回数小計
外壁塗装¥1,500,0002回¥3,000,000
水回設備更新¥1,000,0001回¥1,000,000
シロアリ防除¥120,0007回¥840,000
その他小修繕¥30,00040回¥1,200,000
合計¥6,040,000

一戸建て住宅の40年分のメンテナンス費用は、念のため小修繕にかかる費用を年間平均3万円と想定して、合計600万円くらいかな? と考えられます。

マンションの場合は管理費込みで1580万円と割高に

大規模修繕中のマンション

マンションのメンテナンス費用は修繕積立金という形で月々積み立てていきます。管理組合が修繕計画を立てて、このお金でメンテナンスをしてくれます。

マンションは一戸建てになかったエレベーターや共用部分などについても修繕費用を用意しなればいけないため、若干割高になります。

それに加えて月々の管理費もかかってくるため、修繕積立金と管理費をあわせると40年で約1,588万円という試算に……。

しかも修繕積立金には専有部分(自分たちが住む部分)のメンテナンスは含まれません。最低でも1度は水回りの設備を更新する必要がありますので、一戸建て同様100万円計上しています。

内容月額支払回数小計
修繕積立金¥16,000480回¥7,680,000
管理費¥15,000480回¥7,200,000
水回設備更新¥1,000,0001回¥1,000,000
合計¥15,880,000

実際には大規模改修の一時負担などがかかるはずですが、ここでは計算に入れていません。

国土交通省のガイドラインを参照しておきましょう

この記事では国土交通省の『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』を参照し、平均的な修繕積立金の額を採用しています。

具体的には「15階未満5,000~10,000㎡」の場合の平均値202円/㎡・月から、床面積80㎡のマンションでは約16,000円になる、と仮定しました。

『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』は下のリンクからPDFでダウンロードできるので、マンションに住んでいる方やマンション購入を考えている方は、ぜひダウンロードして読んでみてください。

参考マンションの修繕積立金に関するガイドライン(国土交通省)……クリックでダウンロードできます

管理費については、公益財団法人東日本不動産流通機構の『首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2017年度)』を参考に、平米あたり188円としました。

ただし、東日本不動産流通機構の調査による修繕積立金の額は、国交省ガイドラインの平均より低い156円です。

調査の内容、手法によりバラツキがでてしまうので、それぞれの項目ごとに一番信頼できそうな数字を採用しています。

火災保険はマンションが安く一戸建てが高め

この記事では、一戸建てもマンションも、損保ジャパンのシミュレーションを利用して金額を概算しています。

マンション 大阪 90㎡ 家財300万円 12,120円(標準プラン)
一戸建て 大阪 80㎡ 家財300万円 44,010円(標準プラン)

上の表の保険掛け金は年額です。また、一戸建ては木造で上物の価格を1400万円と仮定して試算しました。耐火構造等であればもっと安くなります。

参考損保ジャパン「1分でできる保険料クイック試算」

もしご自分の物件について試算したい場合は、上のサイトですぐに概算金額を知ることができます。

この記事では地震保険は計算に入れていません。

固定資産税はアバウトに計算しました

固定資産税と都市計画税は、その不動産の固定資産税評価額によって変わります。そのため、都心部か地方かでまったく異なりますし、その他の条件によっても大きく変わってきます。

建物については古くなると減価償却により安くなっていきます。

そこで、この記事では大雑把に「40年間平均したら、年10万円くらい」としています。どうしてもアバウトにならざるを得ないので、よそのサイトの記事でもバラツキが多いポイントとなっています。

実際の計算方法は、念のため次の章で解説します。

固定資産税の計算方法

土地または家屋の価額 × 1.4% = 固定資産税額

固定資産税は、固定資産税評価額にたいして0.014を掛けた金額が本則です。固定資産税評価額の元になる、固定資産税路線価は、以下のサイトで調べることができます。

参考全国地価マップ……路線価も地価公示・調査も見られるサイト

トップページから「固定資産税路線価等」をクリックしてください。左メニューまたは地図から、見たい場所を選択します。

前面道路の路線価を読み取り、土地の平米数を掛けると固定資産税評価額の概算が出せます。図では「24670」となっているので、この道路に面した150㎡の土地であれば、固定資産税評価額は3,700,500円になります(概算値です)。

3,700,500円 × 0.014 = 51,807円

更地の場合の固定資産税額は、およそ51,800円ということがわかります。

ただし、固定資産税には軽減措置があり、住宅が立っているとかなり安くなります(住宅用地の軽減措置)。

小規模住宅用地 住宅の敷地で住宅1戸につき200㎡までの部分 1/6に軽減
一般住宅用地 住宅の敷地で住宅1戸につき200㎡を超え、家屋の床面積の10倍までの部分 1/3に軽減

その他にも農地にかかる税負担の調整措置、新築住宅の減額制度、中古住宅の耐震改修にともなう減額など様々な制度が混在しています。

固定資産税はかなり複雑な制度になっているので、正確な額を知りたい場合は市町村役場で問い合わせてみてください。

路線価が出ていない場所もあります。そういう場合も市町村役場で評価額を尋ねてみるとよいでしょう。近隣の平均的な価格であれば電話で教えてくれることもあります。

建物(一戸建ての上物やマンション)については、課税標準額を市町村役場の担当者が算出しているため、税務課など担当部署に問い合わせをする必要があります。

固定資産税や都市計画税について試算が難しいのは、このように計算が複雑になるからです。

念のため賃貸に住んだ場合と比べると?

エリアにより賃料が違うので、ここまで見てきた物件(大阪府の郊外を想定しています)の近隣エリアで考えてみます。

家賃月額10万円で、3LDKの鉄筋コンクリート造マンションに住めるはずなので、この条件で比較してみましょう。

家賃¥100,000
共益費¥5,000
合計¥105,000

この物件に40年住んだとすると、家賃・共益費の合計は5,040万円。その他に、更新時の諸費用や借家人保険がかかります。

 金額支払回数小計
月額家賃105,000480回¥50,400,000
更新料100,00019回¥1,900,000
家賃保証料70,00019回¥1,330,000
借家人保険20,00040回¥800,000
合計¥54,430,000

更新料、家賃保証料、借家人保険などを40年分加えると、合計5,443万円。こうして計算してみると、賃貸が意外と高いということがわかります。

なお、賃貸と持ち家(一戸建て)の比較は以下の記事で詳細に検討しました。

まとめ

トータルコストで考えると、一般論としては一戸建てが一番有利そうです。記事前半で説明したように、一戸建てが購入価格3500万円程度、マンションは3000万円程度の物件を想定しています。

具体的には大阪府堺市南区の泉北高速鉄道沿線(栂美木多駅~光明池駅間)を想定しています。

こういったエリアであれば家賃10万円の物件は普通に見つかります。同じエリアで比較しているので、この記事の考察は、ある程度現実感のあるシミュレーションになっているはずです。

 一戸建てマンション戸建て賃貸
物件価格¥35,000,000¥30,000,0000
家賃00¥50,400,000
修繕等¥6,040,000¥15,880,0000
税・保険¥5,600,000¥4,400,000¥800,000
諸費用00¥3,230,000
合計¥46,640,000¥50,280,000¥54,430,000

イメージでは賃貸や分譲マンションが安上がりに思えますが、40年トータルのコストは一戸建てが最安。これはさまざまな書籍のシミュレーションとも一致しています。

たとえば以下の本でも、一戸建てとマンションのシミュレーションをしていますが、一戸建てが安いという結論が出てます。

ただし、上の表を見るとおおむね40年間のコストは4500万円~5500万円くらい。天と地ほど違う、とまでは言えません。

ちょっとした条件が変わるだけで結果が変わる可能性もあります。ぜひご自分で狙っている物件について、詳しくシミュレーションしてみてください。

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