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老後の沖縄移住はけっこう快適。しかしどこに住みどんな物件を買うべき?

老後の沖縄移住はかなりおすすめです。冬でも暖かく、体に負担がないことや、のんびりとした島の空気に触れてリラックスできることがその理由。

沖縄では不動産価格が上昇を続けているので、いつか内地に戻ろうと思ったときも、売却損が出にくい点もメリットです。

もし「購入するのはちょっと…」という場合は、沖縄県営住宅などもねらい目です。

この記事では……

  1. どこに住むか① どの街に住むか?
  2. どこに住むか② どんな物件に住むか?

といったポイントに加え、引っ越しの方法や費用、沖縄移住後の生活コストについてガイドしています。

この記事では、沖縄に13年住んだ経験を生かして老後の移住を解説しました。離島については沖縄本島とは異なる条件があるため、本島のみを対象としています。

経験者が語る!沖縄移住の魅力とデメリット

沖縄への移住の魅力は、冬でも比較的温暖で、のんびりとした環境で過ごせることです。
観光旅行と違い、移住してしまうとリゾート気分を味わうことは少ないですが、時間の流れはゆったりとしてしています。

都会で忙しい生活を送っていた時よりも、自分らしい時間を楽しむことができます。

沖縄移住のメリットやデメリットをより詳しく解説し、移住に必要なもの・知識をまとめた記事もおすすめです。

生活コストは全国平均の7割強。ゆったりとした暮らしも魅力

沖縄の食堂はとにかく安い!

沖縄では比較的少ない生活費で暮らすことができます。

沖縄県の令和5年家計調査によれば、2人以上世帯の平均消費支出は約20万9381円です。後で詳しく見ていきますが、全国平均に比べて約7割のコストで生活することができます

物価が高いという人もいますが、それは一部の品目についての話で、トータルで見ると沖縄での生活は安上がりです。

例えば、野菜は夏になると本土から空輸されるため、レタスを筆頭に価格が上昇します。しかし、沖縄でとれる島野菜が豊富に採れ、価格も驚くほどお手頃です。ウンチェー(空心菜)、ゴーヤー、うりずん豆などを上手に活用すれば食費を大幅に削減できます。

また、肉や魚の価格が手頃で、外食もリーズナブルです。

地元の人々は、工夫して節約することが上手で、イベントや外食などの費用を抑える方法を教えてくれます。

就職先が限られ給料が低い点がデメリットだが…

ハローワーク前のバス停

一般的に言われているように、沖縄県での最大のデメリットは、給料が低いことと就職先が限られていることです。

しかし、職種や給料に妥協できれば、何らかの仕事に就くことは十分可能です。

貯蓄がある人や年金を受給できる人であれば、アルバイトだけでも生活できるかもしれません。

たとえばリゾート系アルバイトの求人情報を見ると、時給1000円以上の仕事が多数掲載されています。

また、これまでの経験や内地でのコネクションを生かして起業するというのもひとつの方法で、筆者は最終的に起業を選びました。

沖縄の文化になじむかは個人の選択次第

久高島のイベント

「異文化すぎてなじめない」など、沖縄移住に対して否定的な意見も存在しますが、沖縄の文化になじめるかどうかは本人次第です。

沖縄に移住し、地元の文化になじむ人もいれば、なじめない人もいます。

そこで、本格的な移住を考える前に、一時的な滞在をしてみることをおすすめします。短期移住に関しては、以下の記事で解説しました。

沖縄県のサイトでも「一度も沖縄に来たことがないのに移住してくるという例が見られる」点に触れていました。

時には、沖縄県に一度も来たことがないという、移住希望者の方もいらっしゃいますが、できれば一度は数日でも滞在されて、気候や地域の様子を肌で感じて頂き、暮らす目線でバスや商店を利用してみて、ご自分に合うかどうかを検討されることをおすすめします。

おきなわ島ぐらし

こういった無謀な移住は避けた方が無難ではないかと思います。

また、以下の記事では13年間沖縄に住んでいた筆者が、沖縄になじめない人の特徴をまとめています。この情報を参考にして、自分が沖縄に適しているかどうかを確認してみるのもいいと思います。

そもそも移住にどれくらいの費用がかかる?

沖縄県内での引っ越し風景
沖縄県内での引っ越し風景

移住にかかる費用は15万円から100万円くらい。引っ越しの規模や方法によって大きく異なります。

沖縄への引っ越し費用が高くなる傾向はありますが、引っ越しの規模や方法によって金額は異なるため、具体的なケースごとに大きく違っています。

ここでは一般的にいくらくらいかかるか? そして格安な引っ越し方法は? という点に触れます。

住宅を購入したり賃貸するのにかかる費用は別途必要です。

関東や関西からは50万円前後~が目安?

コンテナ船
沖縄への引っ越しは船便になる

内地から沖縄への移住にかかる引っ越し費用の目安は、簡単には出せません。

内地といっても広範囲にわたるため、北海道からの移住と熊本からの移住では、費用が大きく異なるからです。

それを前提に引っ越し業者のウェブサイトを見ると、東京や関西からの引越しの場合、目安として約50万円程度と記載されていることが多いようです。

しかし、100万円くらいかかったという話もあり、目安の価格は弾力的にとらえておいた方がよさそうです。

より正確な引っ越し費用の見積もりを取るなら、一括見積もりサイトを試してみてください。

ゆうパック中心で10万円台半ばからというプランも

断捨離前提で、引っ越し業者を利用するのではなく、ゆうパックの複数個口で荷物を送る方法もあります。

ゆうパックであれば、170サイズのダンボール1つにつき、東京から沖縄までの送料は4,350円です(割引を適用しない通常料金)。

例えば、東京から沖縄への引っ越しで、170サイズのゆうパックを20個分送った場合、合計金額は87,000円になります(複数口の割引を適用するとさらに安くなります)。

これだけでは大物が送れませんが、日本通運の引っ越し単身者パックを組み合わせることでそれなりに大きな家具・家電を送ることができます。

この組み合わせなら、おそらく最も安価な引っ越しを実現できるでしょう。

日本通運の引っ越し単身者パックは、ワンルーム程度の荷物を東京都内から沖縄県那覇市まで送って、料金は7万7660円です。

どこに住むか①沖縄に住むとしたらまず那覇市を第一候補に

那覇市安里駅周辺
那覇市安里駅周辺

沖縄に移住する場合、筆者は那覇市がベストだと考えています。沖縄県の統計で、移住者が最も多い都市も那覇市です。

具体的な数字で見てみましょう。

沖縄県が運営する「おきなわ島ぐらし」というサイトによると、県外からの転入者が最も多かった都市は以下の3つ(H29年10月中~H30年9月)。

  1. 那覇市 - 9,276人
  2. 沖縄市 - 2,188人
  3. 浦添市 - 2,106人

データ出典:おきなわ島ぐらし

人口が多い順に移住者数も多いのですが、しかし人口に比例しているわけではありあません。

那覇市は人口比で見ても転入者の数が多く、転入者の多くが那覇市を選んでいると言えます。

そして、移住者が多いということは、住みやすいということでもあります。

那覇市に住む理由・メリット

最終的に、どこに移住するかは個人の判断になります。

しかし、沖縄に限らず田舎に行くと独特の閉鎖性があり、なじむのには努力が必要です。

そのため、初めての移住先としては、最もなじみやすく、移住者が多い那覇市を選ぶのがおすすめです。他には、以下のようなメリットがあげられます。

那覇を選ぶその他のメリット

  1. 那覇市内にはスーパーマーケットや病院が多く生活しやすい
  2. 公共交通機関も発達しており便利
  3. マンションなどを購入しても値下がりしにくく売却損が出にくい

ただし、那覇市内でも、モノレール駅から遠いエリアがあるため注意が必要です。識名や長田など、地域によっては、車を持たないと生活しにくい場合もあります。

医療機関の充実度も那覇市とその周辺が高い

ゆいレール市立病院駅
ゆいレール市立病院駅

老後の沖縄移住であれば、病院など医療機関が揃っているかも気になります。

この点も、那覇市ならかなり充実しています。市内だけでも那覇市立病院、赤十字病院、那覇共同病院などの総合病院が揃い、近隣市町村をあわせるとレベルの高い医療を提供する環境が揃っています。

浦添市や豊見城市など、那覇市周辺の市も病院数が多く、安心して暮らすことができます。

国立病院・公的機関の総合病院数

那覇市 17
浦添市 7
糸満市 5
豊見城市 4
南城市 1
西原町 2
南風原町 6
宜野湾市 3
沖縄市 9
うるま市 6

ただし、那覇市以外はクルマでの移動が原則です。

那覇市以外に移住先候補に挙げたいエリア

豊見城市のアウトレットモール
豊見城市のアウトレットモール

那覇市以外で移住先の候補地を検討する場合、筆者は以下の都市を推します。

市町村 人口 平均地価 家賃相場 小学校の数 中学校の数
那覇市 約 32万人 約 45万円/m² 約 10万円/月 約 40 約 20
糸満市 約 15万人 約 30万円/m² 約 8万円/月 約 15 約 10
豊見城市 約 5万人 約 35万円/m² 約 9万円/月 約 8 約 5
西原町 約 2万人 約 25万円/m² 約 7万円/月 約 4 約 3
沖縄市 約 14万人 約 40万円/m² 約 9.5万円/月 約 20 約 10
名護市 約 6万人 約 20万円/m² 約 7万円/月 約 10 約 5

中部や北部へ行くほど、地域の文化になじむハードルが高くなりますが、ここであげたような市町村であれば比較的安心です。

沖縄に住む生活コスト:沖縄の平均支出は月額209,381円

アグリハウスこちんだ
沖縄では野菜は安く手に入る(アグリハウスこちんだ)

沖縄県の2人以上世帯の消費支出は、1世帯あたり209,381円です。

これは、沖縄県企画部統計課が毎月発表している資料によるもので、最新の令和5年7月分のデータです。

全国平均の2人以上世帯の消費支出は、月に平均で281,736円です。従って、沖縄県での生活費は全国平均と比較して約74.3%程度と、比較的低いことがわかります。

以下は、主な費目の内訳の表です。

沖縄県家計調査結果令和5年7月
沖縄県家計調査結果令和5年7月

一方注意点もあります。

まず、沖縄では光熱水道費が他の地域に比べてやや高めです。沖縄電力が他の電力供給系統から孤立しているため、電気代が高いことも一因です。

また、住居費も全国平均より高めであるため、沖縄への移住を考える際には、「どこに住むか」という選択に注意が必要です。

どこに住むか②住居は分譲マンションを買うのがベスト。しかし意外と高い

一般的に、不動産は購入した方が賃貸よりも経済的です。多くのインフルエンサーが「賃貸が有利だ」と主張していますが、実はきちんと計算したわけではなく、エビデンスがあるわけではありません。

きちんと計算すれば、間違いなく賃貸より持ち家が有利です。

詳細は以下の記事を参照してください。

沖縄でも賃貸住宅の品質は低く床面積も狭いため、持ち家が有利です。

そのため、可能であれば那覇市内でマンションを購入することをおすすめします。ただし、沖縄の不動産物件は高騰しており、予算には注意する必要があります。

ポイント

一戸建てという選択肢もありますが、内地と違って住宅ストックのほとんどが鉄筋コンクリート造。なれない物件の善し悪しを見抜くのは大変です。マンションの方が失敗する危険がはるかに少なく、おすすめできます。

プランA:那覇市内で築20年以内なら3000万円以上

那覇市内の築浅マンション
那覇市内の比較的築浅なマンション

一般的に、マンションは築20年から築40年の中古物件価格が安定しており、あまり値下がりしません。特に沖縄では、築40年を過ぎても価格が大幅に下がるケースは少ないと考えられます。

したがって、将来の売却も考慮に入れ、築20年以内の比較的新しいマンションを購入するのがベストです。

ただし、沖縄ではマンション価格が高騰しており、那覇市内の築20年以内のマンションの価格は3000万円以上に設定されています。

高価ではありますが、数年で沖縄を離れることになった場合でも売却損が出る可能性が少なく、場合によっては売却益が出ることもあります。

ポイント

沖縄に骨を埋める覚悟で住んだとしても、万が一を考えて、自宅を売却して地元に帰れるほうが万全でしょう。その意味でも、このクラスのマンションなら高値で売却しやすいメリットがあります。

ちなみに、沖縄ではsuumoやLifull Home'sなどの一般的な不動産ポータルサイトは役に立ちません。沖縄独自の「うちなーらいふ」というサイトを利用してください。

プランB:那覇市内で築40年以内なら1500万円前後から

那覇市内のやや築古マンション
那覇市内のやや築古マンション

3000万円の予算が難しい場合、那覇市内で築40年以内かつ1500万円前後の物件を検討することをおすすめします。

この価格帯も物件は、若干のリフォームや修繕が必要かもしれませんし、床面積も狭めになります。しかし、駅から徒歩圏の物件を見つけることができます。

この価格帯を最低基準として、人気の高い那覇市内の物件を探すことをお勧めします。

手持ち物件を売却して住み替える場合は注意が必要

今住んでいる物件を処分して沖縄に移住する場合、手持ち物件の売却には注意が必要です。一般に、住み替え時の売却は、非常にハードルが高いといわれています。

その理由は、転居する期日が決まっていること。

適正価格で期限内にしっかりと売り切る必要があるため、精密な査定ができる大手仲介業者を利用してください。

一般に、不動産一括査定を利用すると査定額が不正確で、その結果売却に時間がかかってしまう傾向があります。

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不動産一括査定サイトには上記のような事情があり、短期売却には向きません。

住み替えのケースであれば、大手仲介業者、とくに業界で唯一「正確な査定」を打ち出している三井のリハウスをおすすめします。

万が一にも売れ残ると沖縄移住が失敗に終わる可能性もあり、この点は注意が必要です。

二拠点居住で沖縄に別荘を買う場合

地元の人とあまり関わりたくない、人間関係が煩わしい、という場合は完全に別荘と割り切った方がいいかもしれません。

筆者の知る限り、別荘であれば地方の海辺であれ、離島であれ、あまり地元から干渉されることはありません。ただ、その地区の方針で「別荘であっても自治会費などの分担金は払ってもらう」といったケースもあります。

沖縄でリゾート物件を探す場合、以下の記事が役に立ちます。

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賃貸でおすすめできる物件は少ない、という点を説明しました。

都道府県別家賃水準

都道府県別借家の1か月当たり家賃・間代
都道府県別家賃水準

総務省統計局のサイトによると、生活コストが安いはずの沖縄県における、家賃の水準は全国平均レベルです。

実際に住んでみても、沖縄県の賃貸住宅にはお得感のある物件が少なく、納得のいく物件を探すのは難しいでしょう。

筆者は「コストパフォーマンスがいい物件をあげるなら公営住宅一択」だと考えています。とくに沖縄県営団地は各戸の専有面積が広く、非常に有利な条件で入居できます。

公営住宅は質素だが広くて安く納得感がある

家賃が月額2万円台からと格安で、床面積が広いため、条件さえ合えばかなりお得感があります。

ただし、県営団地に入居するには月収が15万8000円以下という要件があり、抽選もあります。また、申込みは年に1回のみなので、すぐに入居できるわけではありません。

沖縄県の公営住宅は「すでに住民であること」が申込みの要件です。まず民間の賃貸物件に一時的に入居し、県営団地の空き状況を見ながら希望する団地に応募するのが自然な流れでしょう。

注意点としては、公営住宅に住むと、どうしても自治会の活動等への参加が必要になること。その点はあらかじめ押さえておいてください。

老後沖縄でのライフスタイルは様々。楽しみが多い

老後の沖縄移住において、生活スタイルは多様です。

アクティブに釣りやカヌーなど様々なアクティビティに親しむ人もいます。地元のイベントや集まりにも参加し、新しい友人を作る人もたくさんいます。

沖縄での老後も人生を楽しむイメージがあり、多くの無料または低価格のイベント、講習会、ライブなどがあるため、経済的な負担なく楽しむことができます。

地域社会との関わりが不可欠な場合もありますが、それを含めて楽しめるかどうかが、沖縄移住成功・失敗の分かれ道になるでしょう。

まとめ:老後の沖縄移住を成功させるカギは「どこに住むか」

この記事では主に、老後の沖縄移住を成功させる鍵は「どこに住むかだ」という点を解説しました。

どこに住むかといっても、2つの要素があります。

  1. どの街に住むか:沖縄への移住を検討する際、まずどの町に住むかを考えることが重要です。移住者が多くなじみやすい那覇市からスタートすることをおすすめします。
  2. どんな物件に住むか:予算に余裕があれば、那覇市内の公共交通機関が利用できるエリアに、築20年以内のマンションを購入することが最適です。予算的に厳しい場合は、モノレール徒歩圏の築古マンションや、沖縄県営団地などを検討してください。

この2つの「どこに住むか」を考え、それに付随して「仕事をどうするか」を考えていくと、失敗する危険性の少ない沖縄移住を実現できます。

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