沖縄の年平均気温は22.7度と暖かく、真冬でも10度を下回ることはめったにありません。夏場は30度を超える夏日が80日間続き、南国らしい気候を感じることができます。
人々も穏やかで、クルマを運転していても、いらいらしてクラクションを鳴らす人は見当たりません。
一方、沖縄の所得は低く、県内に米軍基地があり、騒音や米軍関係者の危険な運転などに悩まされることもあります。
この記事ではマイナス面にも触れながら、沖縄移住のリアルと、移住成功のコツを解説します。
この記事のデータは主に沖縄県のホームページや沖縄県が運営しているサイトの数値に基づいています。
沖縄移住のメリットとデメリットを整理
ここからは沖縄移住・沖縄暮らしのメリットとデメリットをあげていきます。特にデメリット部分について知っておき「それでも沖縄に行きたい?」と考えてみるのがおすすめです。
それともう1点、思うところがあります。
2~3年でまた内地に帰ってしまう人が多いのですが、べつにそれはそれでいいと思います。
住みたいだけ住んで、そして帰りたくなったら帰るのもアリです。肩の力を抜いて無理をしない方が、沖縄らしくていいと思います。
メリット①東京や大阪に比べてずっとのんびりと過ごすことができる
筆者は東京で雑誌編集者として働いていました。
沖縄に移住してからは、ECサイトの運営をしたり、自分で不動産会社を立ち上げて経営してきました。
振り返ると「沖縄の方がずっとのんびり仕事ができた!」と感じます。
不動産会社といえばライバル業者が多く、競争が激しい業界です。しかし、沖縄では他社の人たちと飲みに行ったりバーベーキューをすることがよくありました。
最近では内地の大手企業がたくさん入ってきて、少しギスギスした雰囲気になっていますが、本来の沖縄には「みんなで協力して成長しよう」という風土があります。
メリット②海が近く、実は山や森も身近。自然豊かな環境
沖縄といえば美しい海が思い浮かびますが、実は山や森も身近にあります。
たとえばパパイヤやプチトマトは野鳥が運んできて、庭先に実をつけることがよくあります。
春になると、美しいビーチでもずくを収穫することができます。南城市にある百名ビーチはもずく採りの有名なスポットで、アオサなどもよく採れます。
春先には網で10cmほどのエビを捕まえたり、岸からの投げ釣りでガーラなどの大型魚を釣り上げる人もいます。
沖縄の自然は、沖縄移住の魅力のひとつです。
メリット③比較的物価が安く生活コストがあまりかからない
「沖縄の物価は高い」という人もいますが、「そういう人は沖縄で友達を作れなかったのかな?」と感じます。
確かに、夏場はレタスなどの野菜が高騰します。レタス1個798円で売られている事もあります。
しかしその分、沖縄野菜が安く、豊富に出回ります。
ゴーヤー、シブイ(冬瓜)、ウンチェー(空心菜)、ウリズン豆(資格豆)、ンジャナー(ニガナ)などなど、栄養たっぷりで安いものがいくらでも手に入ります。
しかも、近所の人から、
「シブイもらわない?」
と、食べきれないくらいいただくことがよくあります。
それに、被服費があまりかかりませんし、飲みに行くときもみんなで「どうやったら安あがりかな」と工夫を凝らしてくれます。
結果、筆者の家では何もしていないのに年間200~300万円ずつ貯金が増えていき、とりあえず一戸建てを購入しました。
なんだかんだで生活費はすごく安かったなー、というのが13年間の沖縄生活での結論です。
記事後半で出てきますが、沖縄県の消費支出は月額1世帯あたり209,381円です。
メリット④冬でも暖かく東京の4月なみの気候。体に負担がかからない
沖縄の冬の暖かさは、寒さが苦手な人や、ご高齢で体をいたわりたい人にもおすすめできます。
筆者は長年スノーボードをしていたので、冬場の冷え込む日は「膝が痛い」ということがよくありました。しかし、沖縄ではまったく平気でした。
グラフのように、沖縄は真冬でも東京の4月なみの気温です。1月でもよく晴れた日は、摂氏25度の夏日になることもあります。
メリット⑤琉球王朝から続く伝統の文化や料理・行事も楽しみ
沖縄の料理が美味しくないと言う移住者もいます。
しかし、それはごく一面的な意見で、沖縄には豊かな料理文化が存在します。
庶民的な「どぅるてん」や「中身汁」などの家庭料理も、ちゃんと作ったものを食べると想像を超えるおいしさです。
写真のような琉球の宮廷料理も、機会があればぜひ味わってみてください。
沖縄は日本と中国の影響を受けたため、和食と中華のよさを取り入れた、洗練された食文化が残っています。
メリット⑥アメリカ統治時代の名残を感じるアメリカンなエリアも
戦後、本土復帰までの期間、沖縄はアメリカ軍によって統治されていました。この歴史的な背景から、今も沖縄にはアメリカ文化が色濃く残っています。
アメリカ統治時代にステーキ肉を仕入れるルートが確立されたため、ボリューミーなアメリカンスタイルのステーキを出す店がたくさんあります。
北谷町美浜やハンビーなどは、街全体が小さなアメリカのようで、テーマパークのように楽しめます。
沖縄にはインターナショナルスクールも多く、英語に触れやすい環境でもあります。そのため、富裕層が子連れで移住してくるということもよくあります。
デメリット①確かに仕事は見つけにくい(事前準備が必要)
確かに沖縄の最低賃金は安く、仕事も少なく、就職は難しいという傾向があります。
一般的な会社員やホワイトカラーの職種、正社員の仕事は特に見つけにくく、そういった仕事を希望する場合は覚悟が必要です。強力な資格やスキルがないと、就職は難しいかも知れません。
一方、リゾートアルバイトの求人などは豊富で、沖縄県の最低賃金(853円)にかかわらず、時給1500円程度での求人もよく見かけます。
以下のサイトで沖縄のリゾートバイトの求人を一覧することができます(登録しなくても求人の閲覧は可能です)。
リゾバ.com|公式サイト
また、看護師など人材不足が叫ばれる分野では仕事を見つけやすい傾向があります。
もし沖縄での就職に適した資格や経歴がない場合、起業を検討することもひとつの選択肢です。筆者は自分の会社を設立し、比較的競争がゆるやかな沖縄で、順調に経営することができました。
まとまった資金がある場合、不動産投資をするという方法も考えられます。
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デメリット②神経質な人には受け入れづらい「うちなータイム」
沖縄の人々は時間に対してルーズだといわれますが、これはある程度当たっています。
だいたい待ち合わせの時間くらいに家を出ると、沖縄の人の「うちなータイム」にあわせることができます。
また沖縄には「適当」「雑である」ということを表す「てーげー」という言葉があります。たしかに大雑把でてーげーな人は多いように感じます。
ただし、全員が全員てーげーなわけでもありません。
たとえば、うちの会社(アップライト合同会社)の会計をお願いしている那覇市内の税理士事務所の担当者は非常に細かい点に気がつき、いろいろと指導してくれます。
「沖縄の人は全員てーげーだ」というより、「沖縄にはてーげーでも許される雰囲気がある」と考えるのが正解でしょう。
デメリット③田舎に行くとプライバシーがなく何でも筒抜け
近隣の住人が無断で敷地内や家に入ってきた、という話はよく聞きます。
といっても、かなりの田舎での話です。
那覇市やその周辺では普通にプライバシーが保たれていますし、東京や大阪とそれほど変わりません。
こういったプライバシーの問題から、筆者としては「沖縄移住では、まず那覇市かその周辺都市に住むべき」と考えています。
デメリット④美術展・博物館・コンサートなどは行きづらい
沖縄には地元で楽しめる身近な音楽イベントや催し物が豊富にありますが、全国的なイベントや展覧会はめったに巡回してきません。
例えば、海外ミュージシャンの武道館ライブに参加したい場合、飛行機の予約や宿泊の手配が必要になります。
美術や音楽などの趣味を楽しむ人にとって、この点は少し不便に感じるかもしれません。
デメリット⑤「沖縄の人と合わない」という人もいる
沖縄に移住した人の中には、移住先の人々と合わず、内地に帰る人もいます。
そういった人たちは「沖縄の人とは合わない」「沖縄の人にはもう関わりたくない」と言いますが、筆者としては疑問を感じます。
筆者自身、生粋の沖縄県民ではありませんが、沖縄県内で他の人と「全く合わない」と感じた経験は数回しかありません。
しかも、合わない人の大半が内地からの移住者でした。
おそらく、「沖縄の人と合わない」という人の大部分は「単に隣近所の人と合わなかった」というだけでしょう。
東京都豊島区にある株式会社AZWAYが実施した調査によると、全国でご近所トラブルの経験がある人は24%にのぼります。
沖縄に限らず、見ず知らずの土地に移住するとしたら、その確率は高くなるはずです。
デメリット⑥Yナンバーの自動車が危険
沖縄で暮らしていると、米軍の車両やYナンバーのクルマが故障して停まっていたり、事故を起こしている光景をしょっちゅう見かけます。
Yナンバーとは、日本に駐留するアメリカ軍人や軍属が、私用で使うクルマに割り当てられるナンバープレートのこと。
このYナンバーは横須賀など、全国の米軍基地周辺で見かけますが、運転は危険です。しかも、事故後に逃げてしまうことがあり、基地内に逃げ込まれると手も足も出ません。
そこで、事故を起こしたらすぐにスマホで写真を撮るなどして、相手方の車両を特定できるようにしておくことが大切です。
相手方の特定ができれば、日米地位協定に基づいて補償を求めることもできますが、特定できない場合は泣き寝入りになってしまいます。
日米地位協定Q&A 問11|防衛省
沖縄移住に向いている人・向いていない人
筆者の経験上、沖縄暮らしに向いていないのは、
- あまり好奇心がなく、沖縄の文化や社会に興味を持てない人
- 沖縄で仕事を見つけるスキルがない人
上記のどちらかに当てはまる人です。
沖縄を単なるリゾート地と見て移住すると、後で想像とのギャップに幻滅するかもしれません。しかし地に足をつけて、沖縄の文化や社会に興味を持っていれば、そういう心配は少ないでしょう。
また、内地で仕事がうまくいかず、逃げるように移住してきた人も失敗しがち。資格や経験をいかし、ポジティブに沖縄移住を実現した人はうまくいく傾向があります。
ここからは、ケースごとに「どんな人が沖縄移住に向いているか」「実際住んでみたら?」という点を見ていきましょう。
ファミリーで子育てしやすい市町村を探すには?
ファミリーで沖縄移住を考えている場合、メリットはいくつかあります。
- 子供をのびのびと育てることができる
- インターナショナルスクールが充実している
例えば、超有名進学校から東大進学を目指すには、あまり向いていません。しかし、子供をのびのびと育て、地に足のついた教育を受けさせたいと考えるなら、沖縄はかなり適していると思います。
また、沖縄には多くのインターナショナルスクールがあり、授業料も比較的安いため、英語教育を受けさせたいファミリーにも適しています。
詳細については、以下の関連記事で詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。
沖縄で子育てしやすい市町村は那覇市周辺!その理由と沖縄の進学事情|関連記事
マザーの沖縄移住もおすすめです
「シングルマザーで子供と一緒に移住する」というケースは意外とよく見かけます。沖縄はシングルマザーにとって暮らしやすいエリアだからでしょう。
沖縄にはシングルマザー・片親世帯が多いため、行政の支援も受けられます。また、地元の人々には、シングルマザーを受け入れてくれる雰囲気があります。
以下の記事では、具体例を交えてより詳細に解説しています。
女一人の沖縄移住。けっこうよくあるパターンです
女性一人での沖縄移住も多く、特に若い女性が一人で沖縄に移住するケースでは、うまく地元に溶け込んでいることが多いと感じます。
若い世代は、中高年に比べて柔軟に沖縄の文化を受け入れ、楽しむことができます。そのため、自然に地元になじんでいる人が多く、糸満大綱引きのような伝統行事で大役を任される人も見てきました。
仕事も比較的見つけやすく、一人暮らしの生活コストも内地より低いため、全体に暮らしやすい環境が揃っています。
老後・定年退職後の沖縄移住の注意点と成功のポイント
株式会社AlbaLinkが実施した「老後に住みたい移住先」のアンケート調査では、沖縄が堂々の第1位でした。
しかし、以下の点で、沖縄の離島や田舎への移住はおすすめできません。
- 病院や商業施設が近くにない
- 老後に異文化に飛び込むのは苦労が多い
沖縄の魅力である、温暖な気候や美しいビーチは、那覇市とその近郊でも十分に味わうことができます。
都市部であれば病院が近く、高度な医療を受けることもできます。また、スーパーやショッピングモールが徒歩圏というケースもよくあります。
可能であれば那覇市内のモノレール沿線がおすすめですが、車利用であれば豊見城市、浦添市、糸満市なども十分便利です。
老後や定年後の沖縄移住については、以下の記事で詳しく説明しています。ぜひご参照ください。
老後の沖縄移住はけっこう快適。しかしどこに住みどんな物件を買うべき?|関連記事
沖縄移住の事前準備と必要な知識
内地から沖縄への移住は、まったく違う環境へ飛び込むこと。そこで、できれば綿密に準備をしておくほうが安心できます。
まず、引っ越しなどの資金や、移住後にどんな仕事をしてどう暮らしていくかというお金の問題を解決しておく必要があります。
資金面で失敗するとダメージが大きいので、ガッチリ準備しておきましょう。
沖縄に詳しくない人はお試しの短期移住がおすすめ
沖縄についてあまり詳しくない場合、本格的な移住前に、短期移住を経験しておくとイメージがつかめます。
別記事で詳しく紹介していますが、マンスリーマンション利用であれば1月の宿泊費は約7万円~。ゲストハウスに泊まればもう少し安くなります。
沖縄への冬だけ移住。短期移住のメリット、デメリット、コストを計算しました|関連記事
リゾートアルバイト系のサイトで、よく住み込みのアルバイトを募集しています。
リゾートバイトの場合、県内求人よりも時給が高く、寮もついている職場であればかなり貯金もできます。
リゾバ.com|公式サイト
ただし、内地からのバイト生だけとつきあっていると、沖縄移住の下見にならない可能性もあります。
積極的に出歩き、地元の人と交流したほうが、沖縄暮らしを実感できるはずです。
沖縄で仕事を探す方法と難しさ
東京や大阪と同じイメージで仕事を探そうとすると、沖縄ではなかなか就職先がみつかりません。
また、リクナビNEXTなどで仕事を探す雰囲気ではなく、ハローワークなどで職探しをすることになります。
とはいえ、全体的にハローワークの窓口は親切です。筆者は求人する立場で利用させてもらいましたが、職員の方はみなさんは「企業と人材をマッチングさせよう」とがんばってくれました。
可能であれば移住前に、インターネットで求人情報を探し、内定をもらっておくと安心です。
筆者は移住を決める前に、県内企業のホームページに掲載された求人を見て応募し、内定をもらいました。
給料は前職の1/3以下になりましたが、それでも移住後に安心して暮らしていけた点がよかったと思っています。
住み替えで自宅を売却する場合の注意点
内地の自宅を売却し、その資金を活用して沖縄移住を果たすというケースも考えられます。
筆者は横浜市内の自宅マンションを売却し、その資金を貯めておき、最終的に起業しました。
とくに注意したいのは、内地の自宅を売却して沖縄県内に家を買う「住み替え」のケース。この場合、手持ち不動産の売却がカギになります。
住み替えで一番怖いのは「引っ越しするのに、まだ手持ち不動産が売れそうにない」という状況。最近増えている不動産一括査定サイトを使うと、これがうまくいきません。
理由は以下の記事で解説しています。
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関連記事【ガチで売却!】不動産一括査定やってみたけど「ダメじゃん!?」
筆者は10年近く不動産屋の立場で一括査定サイトを利用しました。今回はじめてユーザーの立場で一括査定サイトを利用し、以下の ...
続きを見る
そこで、正確な査定額を出すことができ、一定期間内に売り切る能力がある大手仲介業者に依頼するのがベストです。
その点、三井のリハウスは業界でほぼ唯一「正確な価格査定」を売りにしています。
三井のリハウス|公式サイト
上の公式サイトも、少しスクロールすると、査定の正確さを訴求する場面があります。
このような業者を利用しておけば「引っ越しするのに、物件がまだ売れない」という事態を避けることができます。
補助金や移住支援は当てにしない計画を立てる
沖縄県への移住支援も一応あります。
しかしその内容を見ると、県や自治体の「人口減少が心配される地方部・離島部に移住してほしい」という意図が透けて見えます。
たとえばUターンIターン向けの定住住宅は、渡名喜村、伊是名村、与那国町、東村、国頭村、粟国村の6か所にしかありません。
13年にわたって沖縄で暮らした筆者でも、いきなり伊是名村に住めと言われたら「無理」です。
また、沖縄県の移住窓口はありますが、住まいの紹介や支援は一切ありません。資金的な支援も「ありません」と県のホームページに明記されています。
そこで、公的支援を当てにしない移住計画を立てる必要があります。
おきなわ移住ガイドブック|沖縄県によるPDFファイル
沖縄への引っ越しに必要な費用は50万円~が目安
家族構成や、引っ越し元の地域によって大きく変わりますが、引っ越し業者のウェブサイトに書かれている目安は「50万円~」という場合が多く、その金額が引っ越し業者を利用する場合の最低ラインとなりそうです。
沖縄への移住は、どうしてもコンテナによる海上輸送となるため、内地での引っ越しよりも費用がかかります。
具体的には、以下のような引っ越しの一括見積もりサイトを利用するのがわかりやすいでしょう。
引越し侍2|公式サイト
ただ、筆者の場合は断捨離を兼ねて大型の家具家電を処分してしまい、ほとんどの荷物をゆうパックで送りました。
どうしてもゆうパックに収まらない荷物を日本通運の引っ越し単身パックで送ったところ、合計で約15万円ほどにおさまりました(夫婦2名)。
引っ越し単身パックL|日本通運
思い切って、こういった方法を検討してみるのもおすすめです。
沖縄移住後に必要な生活費は、ざっくり最低25万円~
沖縄県民の平均的な家計支出は、月額およそ20万円強。月々20万円台の収入があれば、暮らしていけそうです。
沖縄県の平均的な家計支出
費目 | 金額 |
食費 | 65,836円 |
住居費 | 19,672円 |
光熱費 | 19,933円 |
家具・家事用品 | 8,324円 |
被服及び履物 | 4,177円 |
保険・医療 | 8,857円 |
交通・通信 | 27,567円 |
教育 | 3,739円 |
共用・娯楽 | 16,451円 |
その他の消費支出 | 34,825円 |
ただし、注意しておきたいのは「住居費」の部分。県民の平均なので、19,672円と非常に低い金額になっています。
この部分は、どういった家に住むかという実情に合わせて訂正する必要があります。移住者であれば、家賃や住宅ローンがこの金額に納まることは考えられず、あと数万円は多く見ておく必要があります。
そこから、結論として「月々必要な金額は25万円くらいではないか?」と想定できます。
あくまでも目安ですが、こういったデータから自分自身のライフスタイルに合わせて、月額の支出を想定してみてください。
家計調査|沖縄県
沖縄のどこに住むべき?移住先市町村ランキング5選
沖縄本島の地方部や離島に住むと、この記事の前半で紹介した「沖縄移住のデメリット」がはっきりと感じられてしまいます。
沖縄移住のデメリットの例
- 仕事が見つけにくい
- ルーズで「てーげー」な地域性
- プライバシーがなくて何でも筒抜け
- 近隣の人と話が合わない
このあたりのデメリットはすべて経験することになるため、少なくとも最初の移住先に選ぶのはおすすめできません。
そこでまずは那覇市とその周辺にターゲットを絞ってください。
移住先おすすめランキング
- 那覇市
- 豊見城市
- 浦添市
- 糸満市(ただし潮崎町より北)
- 西原町
だいたいこのあたりであれば、閉鎖性もなくプライバシーが保たれ、東京や大阪の感覚と大きな隔たりはありません。
豊見城市や糸満市であればビーチもたくさんありますし、公園や緑地も豊富です。これらの都市部であっても、沖縄らしさを十分に楽しむことができます。
まとめ:失敗する沖縄移住と成功する沖縄移住
前提として、沖縄移住に関する公的な支援はありません。そこで、自主的な計画を立てることが必要になります。
移住前に考えておきたいポイント
- 離島や地方部ではなく那覇市周辺エリアで希望地域を探す
- 資金計画・仕事・引っ越し方法をあらかじめ考えておく
- 旅行とは違うので「そこで暮らす」意識で望む
旅行で訪れたとき、離島や静かな村は魅力的に見えますが、住むにはハードルが高い点に注意してください。
離島に溶け込める人は、相当な対人スキルがあったり、必要とされる高い能力がある人だけだと考えた方が無難です。
ぜひ、那覇市周辺への移住を検討してください。
ある程度は都市でありながら、すぐ近くにビーチや農園、大きな公園があるため、十分に沖縄らしさを味わうことができます。
また、最低限必要な生活費の目安は、2人暮らしで月々25万円ほど。それを念頭に、仕事がみつかるか、どんな暮らし方をするかなどを考えてみてはどうでしょう?