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「お金持ちは家を買わない」のウソをデータで読み解く

実はデータを見ると「お金持ちほど家を買っているということがわかります。総務省や厚生労働省が発表する、どのデータを見ても、お金持ちは家を買っています。

しかし、世の中には「お金持ちほど家を買わない」という記事がたくさん見つかります。

そういえば、ホリエモン(堀江貴文さん)やひろゆき(西村ひろゆき)さんなどは「家は買うべきでない」と主張する賃貸派。それを見て「お金持ちは家を買わない」と思ってしまうのかもしれません。

しかし、ホリエモンやひろゆきさんのような超大金持ちは参考になりません。人数が少なすぎて、データとしての信頼性がないからです。

その点、日本全体の数パーセントを占める「世帯年収1千万円以上の人たち」を見ると、その9割が家を買っています

この記事ではその現状をデータで証明し、お金持ちはなぜ家を買うのか? そして我々庶民も家を買うべきなのか? といったテーマを掘り下げていきます。

総務省のデータで「お金持ちほど家を買う」傾向が明確

お金持ちほど持ち家率が高い

このグラフは、総務省の住宅・土地統計調査のデータをもとに作成した「世帯年収別持ち家比率」です。

これを見ると、世帯年収が上がるほど持ち家の割合が高くなることがわかります。

年収200万円未満の世帯では持ち家率が47.2%。全世帯平均の持ち家率は60.9%です。

一方で、年収2,000万円以上の世帯では持ち家率90.2%と、9割以上が持ち家を所有していることがわかります。このデータからも、お金持ちほど家を購入しているという事は間違いありません。

では、「お金持ち」とは年収ベースでどれくらいの層を指すのでしょうか?明確な定義はありませんが、仮に年収1,500万円以上と考えた場合でも、持ち家率は9割に迫る数字となります。

一般庶民も家を買う傾向がある

では、お金持ちでない一般庶民は家を買っているのでしょうか? この点についても確認してみましょう。

総務省の調査によると、日本人の所得の中央値は400万円から500万円の間に位置しています。そして、この所得帯に属する世帯の持ち家率は63.3%です。お金持ちに比べると持ち家率は低めですが、それでも6割強の世帯が持ち家を持っています。

このことから、一般庶民であっても持ち家派が主流であり、賃貸に住んでいる人のほうが少数派であることが確認できます。

2022年(令和4年)の国民生活基礎調査(厚生労働省)によると、日本の世帯平均所得は545万円7,000円、中央値は423万円でした。

所得金額階級別世帯数の相対度数分布

(データ出典)2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

お金持ちが家を買う理由・買わない理由

ではなぜ、お金持ちは家を買うのでしょうか?

お金持ちが家を買う理由についての具体的な統計はありませんが、住宅金融支援機構が発表している「住宅ローン利用者の実態調査」(2023年4月調査)によれば、年収1,500万円を超える高所得層が家を買わなかった理由として、以下の点が挙げられています。

  1. 気に入った物件や条件に合う物件がない
  2. 景気の先行きが不透明
  3. 住宅の価値が下がると思う

物件に対して厳しい目を持っていたり、景気や資産価値について厳密に判断していることがわかります。これらを整理すると、以下のようにまとめられます。

  • 物件に対する要求が高い
  • 持ち家を資産として考える傾向が強い

逆にいえば、お金持ちの9割が家を買っているというデータから、ほとんどの富裕層は気に入った物件が見つかり、景気の先行きにも問題がないと判断していることがわかります。

あるいは、景気動向がどうであれ、家の資産価値に問題はないと考えているはずです。

さらに、これをもう少し深掘りして考えてみると、以下のように分析することができます。

お金持ちが家を買う理由

ここまでに見てきた「お金持ちが家を買わなかった理由」からわかる、お金持ちが家を買う理由は、次のように考えることができます。

  • 資産の分散
  • インフレヘッジ
  • 相続対策

お金持ちの人たちは、自宅を含む不動産を所有することで、資産全体のバランスを取り、自宅を含めた不動産を一種のリスクヘッジとして活用しているようです。

不動産は他の資産に比べてインフレに強いと言われており、それも不動産を所有する理由となっているはずです。

また、相続対策として不動産を所有するケースもあります。一時期話題になったタワーマンションを利用した節税対策は難しくなっていますが、相続税対策の目的で不動産を所有する場合もあります。

庶民にとって持ち家と賃貸、どちらがいい?

ここまでは、お金持ちが家を買う理由について説明してきました。お金持ちにはアセットアロケーション(投資資産の配分)やリスクヘッジとして、家を買うメリットがあります。

では、私たち庶民が持ち家を買うべき理由はあるのでしょうか?

結局のところ、ライフスタイルによって持ち家を選ぶべきか、賃貸を選ぶべきかは変わってきます。すべての人に当てはまる、ベストチョイスはありません。

そこで、賃貸の方が有利なポイントと持ち家の方が有利なポイントを押さえた上で、自分にとって最適な選択を考えることが重要です。

賃貸の方が「利便性が高い場所に住める」可能性が高い

たとえば、東京都内、特に山手線沿線などでは不動産価格が非常に高くなってしまいました。そのため、立地のいい場所に持ち家を購入するのは難しいでしょう。

しかし、賃貸であれば、山手線沿線の駅徒歩圏内に住むこともできます。三大都市圏の人気エリアであっても、利便性の高い場所に住むことができます。

筆者は、このように立地の良い場所に住めるという点が、賃貸の最大のメリットではないかと考えています。

損得だけで考えたら「持ち家が有利」

一方、どちらが経済的に有利かを考えた場合、ほとんどの場合は持ち家が有利です。

たとえば、同じ駅から徒歩圏内で、同じ広さ、同じグレードの建物に住むとすると、持ち家の方が経済的に有利です。

多くの人は持ち家と賃貸の比較をする際に「家賃90,000円と住宅ローン月額90,000円で住める物件を比べる」とう比較をしてしまいます。

しかし、実際には住宅ローン月額90,000円で購入できる物件に、家賃90,000円で住むことはできません。

ざっくりと家賃150,000円ほどは覚悟しなければならないでしょう。

この点を踏まえると、同じ立地で同じ広さ、同じグレードの不動産に住むとしたら、持ち家の方が経済的に有利です。

詳しくは、以下の記事で詳細に比較していますので、ぜひご参照ください。

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持ち家は資産にならない?

よく「持ち家を買っても資産価値が下がる」といわれます。しかし、資産価値が下がったとしても、手放す時点やローンを完済した時点で、ゼロになっていなければ問題ありません。

たとえ持ち家の価値が半減したとしても、たいていは価値が残ります。その点、賃貸に住んだ場合は価値がゼロになります

住宅に同じお金を投資して、半分残るかゼロになるかという違いなわけです。

したがって、持ち家が資産にならないというわけではありません。持ち家の資産価値が半減しても、資産価値がゼロの賃貸と比較すれば、持ち家の方が有利だと言えるでしょう。

住宅ローンが組めるかどうかはスマホで確認できる

賃貸派の人の中には「自分は住宅ローンを組めないから」と諦めている人もいます。しかし、筆者は非正規雇用の20代の青年の住宅ローン付けに成功したことがあります。

もちろん、父親に連帯保証人になってもらうなど、さまざまな方法で銀行と相談しましたが、その経験から「ほとんどの場合住宅ローンは組める」と考えています。

現在では、スマホひとつで「自分が住宅ローンを組めるかどうか」、そして「借り入れ可能な金額はいくらか」を確認することができます。

上記のサービスは、銀行が出資する広告費で運営されており、ユーザーは無料で利用できます。

また、ほぼすべてのメガバンクやネット銀行と提携しているため、住宅ローンについての判定は非常に正確です。

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まとめ「お金持ちの9割は家を買っている」

データによると、お金持ちの9割が家を購入しています。

筆者はリゾート系の物件を得意とする不動産会社を経営していましたが、別荘や別荘地を購入するお金持ちのお客さんも少なくありませんでした。

ホリエモン(堀江貴文さん)は「別荘を買うのはお金の無駄」と言っていますが、資産をどのように分散させるかという観点や、相続対策として資産管理を行う観点から考えると、別荘を購入することには意味があるケースもあります。

お金持ちは、持ち家や不動産を購入することで資産をどう活用するか、リスクヘッジをどう行うかも考えています。

一般の方にとっても、家を買うことが即座に無駄だとか、価格下落リスクがあるというネガティブな方向で考える必要はないでしょう。

もちろん、人口が減少している過疎地などで将来の予測を無視して不動産を購入することはお勧めできません。しかし、購入した不動産の価格が半減したとしても、永遠に価値がゼロになる賃貸住宅よりは、資産として有利だと言えるでしょう。

もし不動産購入の可能性を検討するなら、まず自分にとって適切な購入予算を確認することが重要です。スマホ1つで借入可能な限度額を確認できる「モゲチェック」というツールを利用すれば、自分に合った金融機関も絞られてきます。

このようなツールを活用し、しっかりと計画を立てた上で無理のない住宅購入を行うのであれば、住宅を購入することは決して無駄ではありません。

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