PR 不動産を売る 住み替え

不動産一括査定サイト23社を徹底比較「おすすめとヤバいサイト」

不動産一括査定はたくさんあり、乱立している状況です。

しかし筆者は「整理してみれば選ぶべきサイトは絞られる」と考えます。サービス内容が二極化しているからです。

転送専門タイプ 査定情報を不動産屋に転送するだけ
サポート充実タイプ 査定サイトが売却完了までサポート

かつて、不動産一括査定サイトといえば「査定情報を複数の不動産会社に転送するだけ」が仕事でした。

今も、ほとんどの不動産一括査定サイトは査定情報を「転送しっぱなし」です。

しかし一方で、不動産売却ユーザーが「売却を完了するまでサポートしてくれる」という一括査定サービスも増えています。

AIの活用に定評があるHowMa一括査定やイエカレなどは、査定だけではなくユーザーの質問に答え、サポートしてくれるサービスです。

ただし今のところ、ユーザーサポートに責任をもつ査定サイトや、正確な査定を出す工夫をしている査定サイトは少数派なのが現状です。

そこで「不動産一括査定サイトはどこも同じではない」ことを意識して、信頼できる査定サイトを選ぶようにしてください。それが不動産売却成功への鍵といえるでしょう。

不動産一括査定サービスのメリット・デメリット

不動産会社がお金を出すから運営できている

「不動産一括査定サイトが無料で利用できるのが怪しい」

そんな意見をよく聞きます。

たしかに不動産一括査定サイトは不動産会社がお金を出しているため、どうしても不動産会社の立場を無視できません。

しかし、メリット・デメリットを押さえた上で物件によって最適な一括査定サイトを選べば、不動産売却成功へ一歩近づくはずです。

【メリット】複数社の査定額を比較できる

不動産一括査定サービスを利用する最大のメリットは、やはり一度の入力で複数の不動産会社に査定を依頼し、その査定額を比較できる点にあります。

確かに、信頼できない不動産会社が登録しているケースもありますが、それを差し引いても「手軽に複数の不動産会社にアプローチできるメリットは非常に大きい」と言えます。

不動産一括査定サービスがなかった2010年代以前は、1社1社、足で不動産会社を訪ねて回るしかありませんでした。そこで、売りたい不動産の適正価格がわからず、相場よりも安すぎる価格で手放してしまうケースも多く見られました。

その点、不動産一括査定サイトを使えば、自宅にいながらにして複数の不動産会社の査定額や提案を比較検討できます。

そのおかげで、情報収集の効率が格段に向上しました。

不動産一括査定をうまく活用することで、エリアの相場感をつかみ、より有利な条件で売却を進めやすくなります。

【メリット】セカンドオピニオンを聞くことができる

すでに不動産会社に売却をお願いしていても「本当にこの価格で大丈夫かな?」「他の会社はどう評価するんだろう?」と不安になることもあります。

そんな場合、不動産一括査定サイトを利用してセカンドオピニオンを聞くことも可能です。

他の不動産会社に査定してもらうことで、現在依頼している会社の査定額や提案の妥当性を客観的に判断する材料になります。また、別の視点からのアドバイスや売却戦略を聞くことができるため、行き詰まっている状況を打破できるかもしれません。

ただし、すでに依頼している不動産会社と専任媒介契約または専属専任媒介契約を締結している場合、その契約期間中(最大3か月)は、原則として他の不動産会社に重ねて売却を依頼することはできません。

セカンドオピニオンとして査定額を聞くこと自体は問題ありませんが、別の会社と媒介契約を結び直したい場合は、現在の契約期間が終了する(3か月で終了)のを待つ必要があります。

一般媒介契約の場合は複数の会社と契約できるため、契約期間中であっても別の会社に依頼することが可能です。

媒介契約について、詳しくは以下の記事で解説しています。

関連記事

【デメリット】高い査定額に飛びつくと損をする

不動産一括査定で「一番高い査定額の会社がベスト」と早合点してしまうと、後悔する可能性があります。

筆者自身、大阪のマンションや栃木県宇都宮市の一戸建て住宅を実際に査定依頼してみました。

不動産一括査定サイトを4つ使って複数社に査定依頼をしたのですが、中にはどう考えても相場からかけ離れた、極端に高い査定額を提示してくる会社もありました。

こうした査定は「撒き餌査定」「釣り査定」とも呼ばれるもので、結局は売主に価格を下げてもらって成約することを狙っています。

「釣り査定」に引っかかってしまうと、売却に無駄な時間がかかり、結果的に希望価格を大きく下回る可能性もあります。そこで、単に査定額の高さだけで判断するのではなく、その査定にどんな根拠があるのかをきちんと確認してください。

信頼できる不動産会社を見極めるには、査定書に記載された「査定ロジック」を確認し、査定額に説得力があるかどうかチェックする必要があります。

関連記事

【デメリット】不動産一括査定には「しつこい営業」のリスクも

不動産一括査定は便利ですが、複数の会社から一斉に連絡がくることは避けられません。

もちろん、必要があれば不動産会社は顧客に電話連絡をしてもかまいません。

しかし、中には正当な電話連絡ではなく「しつこく営業する」という方針の不動産会社もあります。時代遅れですが「しつこい営業で契約を取れ」という経営スタイルの社長もいますし、ノルマとインセンティブで営業マンにハッパをかける場合もあります。

こういう会社にあたってしまうと、しつこい営業に悩まされるかもしれません。

しつこい営業行為をなるべく避けたい場合は、大手企業を中心に掲載している一括査定サービスを選ぶのもひとつの方法です。たとえば、TAQSIE(タクシエ)なら、大手のみが登録しており、やりとりはタクシエが用意したチャットを利用します。

NTTデータの関連会社が運営しているHOME4Uなど、大手不動産会社が多数登録している一括査定サイトを選ぶのもよいでしょう。

失敗しない!不動産一括査定サイトの選び方【5つのチェック項目】

世の中には多数の不動産一括査定サイトがありますが、その違いは一見して分かりにくく、提携数や知名度だけで選ぶと、残念な結果になることも。

また、いきなり個人情報を入力することに抵抗を感じる人も少なくありません。

そこで今回は、「おすすめの不動産一括査定は?」と迷っている方に向けて、筆者の取材と実体験をもとに、信頼できる査定サイトを見極めるための5つのチェック項目をご紹介します。

提携している不動産会社の「質」が問題

一括査定サイトを選ぶとき、多くの人が提携会社の「数」に注目しがちです。しかし実際に重要なのは、「提携不動産会社の質」と「査定サービス自体の質」です。

たとえば、筆者が全国7都市でテストした結果では、提携数が少ないはずの「リガイド」が、地方も含めて最も優秀な成績でした。

不動産一括査定サイトの提携不動産会社数は水増しされている場合があります。

たとえば「休眠状態の会社」をカウントしているものもありますし、会社数ではなく「店舗数」をカウントすることで多く見せかけているものもあります。

この点、公称の提携会社数が少ないHowMa(ハウマ)やイエカレなどが、意外と優秀な結果を残しています。

また、ほとんどの不動産一括査定サイトは、不動産会社に査定情報を送ったら終わりです。ユーザーのために何かしてくれるわけではありません。

しかし、HowMaもイエカレも、査定情報を不動産会社に送りっぱなしではなく、ユーザーを最後までサポートしてくれます。

査定後もユーザーの疑問に答えてくれるサービスを選んだ方が初心者にも安心ですし、結果として売却活動がうまくいくはずです。

その不動産(エリア・種類)に対応しているか

動産一括査定サイトの登録不動産会社は、東京などの都市部に集中しています。

そのため都市部では、大手不動産会社を筆頭に、信頼性の高い仲介業者を選ぶことができます。

しかし地方の物件の場合、複数の不動産会社を地道に比較して、地域に根ざした中小の不動産会社を掘り起こす必要があります。

その場合、 HOME4Uのように地域密着型の会社を多く抱えるサイトを選ぶと安心です。

また、地元不動産会社の選び方については、別の記事で詳しく解説していますので、そちらもぜひ参考にしてください。

関連記事

運営している会社の信頼性や実績

サービスの中身だけでなく、運営元が信頼できるかどうかも大切です。

大手IT企業や上場企業が運営するサイトであれば、個人情報管理やコンプライアンスも徹底されています。

参考として、主要な不動産一括査定サイトとその運営会社を以下に示します。

不動産一括査定サイト名運営会社
HOME4U株式会社NTTデータ スマートソーシング
SUUMO(スーモ)株式会社リクルート
LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)株式会社LIFULL
イエウール株式会社Speee
HowMa(ハウマ)株式会社コラビット
イエカレイクス株式会社
TAQSIE(タクシエ)不動産流通システム株式会社(東京建物グループ)
マンションナビ株式会社マンションリサーチ
リガイド株式会社ウェイブダッシュ

運営元の信頼度でいえば、NTTデータグループの「HOME4U」、リクルートが運営する「SUUMO」、三菱地所リアルエステートサービスが運営する「タクシエ」などの評価が高いといえるでしょう。

匿名でまずは金額だけ知りたい?(匿名査定の可否)

「いきなり名前を出したくない」「相場だけ知りたい」という方も多いはずです。

そんな場合におすすめなのが、AIによる自動査定を導入しているサービスです。完全匿名ではないですが、HowMaであれば登録するだけでAI査定を出してもらえます。まずはAIでざっくりとした金額感を掴み、必要なら人間によるコラボ査定に進むという仕組みです。

もし「すぐに売却する気がないし、一切名前を出したくない」という場合は、SUMiTAS(スミタス)の10秒査定がおすすめです。

誤差はありますが、ある程度目安の価格をつかむことができます。もっと正確に計算したいという場合、土地の価格なら自分で概算価格を出す方法があります。

以下の記事で土地の値段の出し方を詳しく解説しています。

関連記事

個人情報の取り扱いは大丈夫?(プライバシーマークなど)

「不動産一括査定サイトに住所や氏名などの個人情報を入力するのが心配…」

そう感じてしまうのも、無理はありません。

査定を依頼するには、住所や名前といった個人情報の入力が必要です。大手サイトの多くはプライバシーマークを取得し、運営会社としての安全性は高いのですが、注意したい点があります。

それは、入力した情報が提携不動産会社に転送されることです。また、情報がどのように管理されるかは不動産会社ごとに異なります。

しつこい営業や情報漏洩を避けるためには、信頼できるサイトに絞って依頼する、または対応社数を最小限にするなど、自分自身でリスクをコントロールする意識も必要です。

筆者がおすすめする不動産一括査定サイト5選

この記事では、日本で利用可能なほとんどすべての不動産一括査定サイトを紹介していますが、この章では「その中でも筆者がおすすめできると考える5サイト」をピックアップしています。

不動産一括査定サイトの弱点である「査定の正確さ」を担保できるサービスを筆頭に、不動産売却を最後までサポートしてくれるサイトを集めました。

タクシエ:安心できる大手のみが対応

タクシエ(TAQSIE)は、三菱地所グループが運営する安心感と豊富なネットワークが魅力の不動産売却マッチングサイト。大手のみ76社が登録し、各社のエース級社員が対応します。

大手企業で、なおかつ人材の質を確保している点がポイントで、価格査定と売却提案の質は折り紙付きです。

また、営業圏も拡大中で、三大都市圏のほか、北海道(札幌周辺)、福岡、東北・中部エリアを含む計約379市区町に対応しています。

三井のリハウス:正確な査定といえばリハウス

一括査定ではありませんが、全国に300近い店舗を展開する三井のリハウス(三井不動産リアルティ)は、業界でもほぼ唯一「価格査定の正確さ」を大きく打ち出しています。

さらに、国内最大級のネットワークを生かして「3ヶ月以内の売却成約率69%」という数字を実現。適正価格で売り出し、値下げせずにきっちり売り切る姿勢がうかがえます。

特に「すでにもらった査定額が正しいか不安だ」という場合は、三井のリハウスでセカンドオピニオン的に査定を出してもらうのがいいでしょう。

イエカレ:読者の疑問に寄りそい最後までサポート

創業17年を迎える「イエカレ」は、土地所有者が抱える様々な悩みをワンストップで解決するサービス。もともとはアパート経営などの土地活用を検討する際に複数の建築会社や不動産会社を比較できるサイトとして誕生しました。

イエカレの最大の特徴は、一度登録するだけで複数の専門会社から提案を受け、比較検討できる点です。「アパートを建てたいけどどの会社に頼めばいいか分からない」「管理会社を変更したい」「土地を活用すべきか売却すべきか迷っている」といった様々な悩みに対応しています。

一般の不動産一括査定サイトとの違いは、売却だけでなく、土地活用やなど複数の選択肢を同時に比較検討できる点。「土地活用を考えていたが売却も視野に入れたい」「家を貸すか売るか迷っている」といったケースでも、最適な判断ができるよう総合的なサポート体制をとっています。

HowMa:AIの力で不動産価格をわかりやすく

HowMaの最大の特徴は「AIによるスピード査定」と「専門業者によるコラボ査定」の2段階で査定を行うこと。AI査定で相場感を見ておくことで、不動産会社による不正確な高額査定を見分けられるようになります。

運営元の株式会社コラビットは、三菱地所ハウスネットなど多くの有名企業にAI査定システムを提供する技術力が強み。年間約120万件の取引事例や公示情報を収集・分析し、一戸建てやリノベーション済みマンションなど、幅広い物件タイプの価格推定を実現しています。

「HowMaコンシェルジュ」という専門スタッフが中立的立場からアドバイスや提案を行い、査定後も売却プロセス全体をサポート。住宅ローン残債務がある物件の手残り計算なども自動で行ってくれます。

HOME4U:NTTデータグループ企業が運営

HOME4U(ホームフォーユー)は 2001年に誕生した日本初の不動産一括査定サイトです。

運営元はNTTデータグループのNTTデータ・ウィズ(旧NTTデータ・スマートソーシング)で、全国約2,500社の不動産会社から最大6社を同時に比較できるサービスを運営。

ISO 27001取得による堅牢な情報セキュリティと23年超の運営実績が、初めての売却でも安心して使える大きな理由です。

特に地方で対応不動産会社が少ないケースでは、HOME4Uを試してみるといいでしょう。

不動産一括査定「全26サイト」を一気に紹介

この章では、目的別、特徴別に日本にある26の不動産一括査定サイトを紹介します。

筆者は不動産会社の立場で約10年にわたって一括査定サイトを利用しました。また、実際に不動産一括査定サイトを利用して、大阪と栃木の物件を査定・売却した経験もあります。

その時の具体的な体験レポートは、以下の記事に掲載しました。

関連記事

都市部×大手不動産会社の安心感で選ぶ

筆者は、大都市圏では大手不動産会社に査定を依頼するのが安心だと考えています。最近「一括査定の査定額はあてにならない」といわれますが、大手ならしっかり査定してくれるからです。

また、売却に際してサポート体制が組まれており、法的にも安心して依頼できるのがポイントです。

三井のリハウス

運営会社三井不動産リアルティ
提携会社数277店舗
同時依頼数1社
特徴査定の正確性を前面に打ち出す超大手不動産仲介会社

超大手の三菱地所関連企業が運営し、日本中の大手不動産会社のみが登録。各社のエース級社員だけが担当し、不動産売却・買取の提案を行う。担当者の質に徹底的にこだわったサービスなので、安定感がある点が特徴。

すまいValue(すまいバリュー)

運営会社小田急不動産、住友不動産販売、東急リバブル、野村不動産ソリューションズ、三井不動産リアルティ、三菱地所ハウスネット(大手6社)
提携会社数6社(大手不動産会社のみ)
同時依頼数最大6社
特徴大手不動産会社のみに依頼できる唯一のサービス

日本を代表する大手不動産会社6社のみに査定を依頼できる点が最大の特徴です。信頼性の高い大手企業に絞って検討したい場合に最適ですが、提携会社数が限られるため、より多くの会社を比較したい場合には不向きです。

HOME4U(ホームフォーユー)

運営会社株式会社NTTデータ・ウィズ
提携会社数約2300社
同時依頼数最大6社
特徴日本初の不動産一括査定サイト(2001年開始)、NTTデータグループによる安全なシステム

日本で最も古い一括査定サイトのひとつで、NTTデータグループが運営しています。住友林業ホームサービスや三菱UFJ不動産販売、三井住友トラスト不動産などの有名どころが登録しており、その点で安心して査定を依頼できます。

ユーザーをサポートしてくれるサイト

ここで紹介する2つのサービスは、筆者が直接運営会社に取材して、コンセプトやサイトの特徴をヒアリングしたもの。いずれも、査定情報を不動産会社に送るだけでなく、しっかりとユーザーをサポートしてくれるのが特徴です。

HowMa(ハウマ)

運営会社株式会社コラビット
提携会社数非公開
同時依頼数最大6社
特徴AIと人間のコラボレーション査定で「安全価格」と「チャレンジ価格」の2つを提示

AIと専門家の知見を組み合わせた独自の査定方法で、異なる視点からの価格提示が得られます。提携会社数は非公開ですが、運営が最適な不動産会社とマッチングしてくれる点が安心です。また登録するとAI査定を出してくれるので、不動産会社の査定額が正しいかどうかを目利きする場合の参考になります。

イエカレ

運営会社イクス株式会社
提携会社数約400社以上
同時依頼数最大8社
特徴仲介と買取の両方で査定依頼可能

仲介と買取の両方の査定を同時に依頼できるため、売却方法を比較検討しやすいサービス。イエカレがユーザーと不動産会社の間にたってくれるため、いい担当者を探せる可能性が高いのも魅力です。まだ売ると決めていない場合にも利用でき、売却査定と同時に賃貸した場合の収支も計算してもらえます。

登録不動産会社数が多い大手ポータルサイト系

地方で「対応してくれる不動産会社が見つからない」という場合に試してみたいのが、大手ポータルサイト系の不動産一括査定サイト。

もともとたくさんの不動産会社と付き合いがあるので、提携不動産会社数が多く頼りになります。

LIFULL HOME'S(ホームズ)

運営会社株式会社LIFULL
提携会社数約4500社
同時依頼数最大10社
特徴全国の大手から地域密着型まで幅広く網羅、収益物件にも対応、訪問査定率が高い

提携会社数が非常に多く、多様な不動産会社から査定を取りたい場合に適します。LIFULL  HOME’Sも大手・準大手不動産会社の登録が多く、大京穴吹不動産や積水ハウス不動産グループなどが提携しています。収益物件など幅広い物件に対応しているのも利点です。

SUUMO(スーモ)売却査定

運営会社株式会社リクルート
提携会社数約2000社
同時依頼数最大10社
特徴大手から地域密着型まで幅広く提携、賃貸や住宅購入でも有名なポータルサイト

知名度が高く、大手から地域密着までバランスよく提携しています。安心して利用しやすいのがいい点ですが、同時査定数が多すぎる気も……。ある程度ユーザー自身がコントロールする必要があるでしょう。

athome(アットホーム)

運営会社アットホーム株式会社
提携会社数約2300社以上
同時依頼数最大20社
特徴不動産情報誌でも知られる老舗企業が運営

長年の実績を持つ不動産情報サービス運営会社が提供しており、地域密着型の不動産会社も多数提携しています。しかし最大20社に同時依頼できるのは完全にやりすぎでしょう。査定依頼を行う不動産会社をしっかり見定め、4~6社程度に絞ってください。

マンションならマンション専門のサイト

マンションの売却なら、マンション専門の一括査定サイトのほうが安心感があります。少なくとも、マンションが得意な不動産会社が多く集まっているので、売却についてのアドバイスも的確に行ってもらえます。

マンションナビ

運営会社マンションリサーチ株式会社
提携会社数約2500社
同時依頼数最大9社(売却査定6社+賃貸査定3社)
特徴マンション専門の査定サイト、賃貸査定も同時に依頼可能

マンション専門のため、マンション売却に関するノウハウを持つ不動産会社が多く提携しています。売却だけでなく賃貸査定も同時にできるのは便利ですが、マンション以外の物件には対応していません。

マンションマーケット

運営会社株式会社マンションマーケット
提携会社数非公表
同時依頼数最大4社
特徴マンション専門、エージェントが最適な不動産会社を選定

マンションに特化しており、独自のデータベースを活用した査定に定評があります。「スマート売却」サービスを利用することで、仲介手数料を節約できる可能性があります。

地方でも都市部でも利用できるIT企業運営の査定サイト

この章で紹介する有名不動産一括査定サイトは、大半がIT企業による運営です。地方で提携不動産会社数が多いサイトもありますし、インターフェイスが洗練されており、入力のしやすさも抜群です。

反面、運営主体が不動産会社でなくIT企業なので、売却のアドバイスなどはもらえません。

リビンマッチ

運営会社リビン・テクノロジーズ株式会社
提携会社数約1700社
同時依頼数最大6社
特徴スマホアプリでの査定依頼にも対応

イエウール

運営会社株式会社Speee
提携会社数約2600社
同時依頼数最大6社
特徴LINE風のチャット形式で入力が簡単

イエイ

運営会社株式会社じげん
提携会社数約1700社以上
同時依頼数最大6社
特徴お断り代行サービス、イエローカード制度で悪質業者を排除

独自のイエローカード制度や、しつこい営業電話を断ってくれるお断り代行サービスがあり、安心して利用できます。ただし、提携会社数は他の大手サイトに比べて若干少ない傾向。運営会社が変わってから日が浅いので、これから充実していくと期待しています。

すまいステップ

運営会社株式会社Speee(イエウールと同じ)
提携会社数約1000社以上
同時依頼数最大4社
特徴厳しい基準で選定された不動産会社と担当者のみを紹介

提携会社を厳選しているため、質の高い担当者に出会える可能性あり。安心して依頼しやすい反面、提携会社数や同時依頼数はイエウールに比べて少なく、対応不動産会社が見つからない可能性もあります。

リガイド(RE-Guide)

運営会社株式会社ウェイブダッシュ
提携会社数約900社以上
同時依頼数最大10社
特徴収益物件の査定に強い、賃料査定も可能

収益物件や投資用不動産の取り扱いに強い不動産会社が多く参加しています。投資用不動産の売却を検討している場合に適していますが、居住用の一般物件でも地方に強い傾向があります。

おうちクラベル(旧おうちダイレクト)

運営会社SREホールディングス株式会社
提携会社数約1500社以上
同時依頼数最大15社
特徴AIによる査定も同時に行ってくれる

AIによる即時査定と不動産会社による査定の両方を利用でき、比較検討しやすいです。最大15社に依頼できるのも魅力的ですが、比較的新しいサービスのため、運営実績は他の大手サイトに劣ります。

イエシル(IESHIL)

運営会社株式会社リブセンス
提携会社数約450社以上
同時依頼数最大3社
特徴AIによるビッグデータ分析で査定、専任アドバイザーによるサポート

AIを活用した客観的な査定と、専任アドバイザーによる手厚いサポートが特徴です。データに基づいた査定は参考になりますが、提携会社数や同時依頼数は他のサイトに比べてかなり少ないです。

オウチーノ

運営会社株式会社くふう住まい
提携会社数約2100社以上
同時依頼数最大6社
特徴売却シミュレーターを利用可能

売却シミュレーターで事前に売却時に手取り額を知ることができます。住宅のほかアパート、倉庫、工場、店舗など多岐にわたる物件の査定が可能。さらに、調整区域や山林も査定できる点が強みです。

サテイエ

運営会社株式会社SARUCREW
提携会社数約1000社以上
同時依頼数最大6社
特徴宅建士資格を持つコンシェルジュが不動産会社選定をサポート

宅建士資格を持つコンシェルジュが不動産会社選びをサポートしてくれる点が特徴です。専門家のアドバイスを受けられる点が評価できます。提携会社数は他の大手サイトよりやや少なめですが、エリアによっては遜色ないはずです。

スマイティ

運営会社株式会社カカクコム
提携会社数約2300社以上
同時依頼数最大6社
特徴「価格.com」運営会社によるサービス、多様な住まい関連サービスを提供

価格比較サイト大手のカカクコムが運営しており、多様な住まい関連サービスとの連携が期待できます。提携会社数も多いですが、不動産一括査定サイトとしての専門性は他のサイトに譲る部分があります。

いえかつLIFE

運営会社株式会社サムライ・アドウェイズ
提携会社数約800社以上
同時依頼数最大6社
特徴弁護士相談が無料、買取やリースバックなど多様な売却方法に対応

弁護士無料相談や、仲介以外の買取やリースバックなど多様な売却方法に対応している点が特徴です。幅広い選択肢を検討できますが、提携会社数は他の大手サイトに比べて少ないです。

すむたす

運営会社株式会社すむたす
提携会社数非公表
同時依頼数データなし
特徴AI査定で最短1時間で結果が得られる、最短2日での現金化が可能

AIによる迅速な査定と最短での現金化に対応している点が大きな特徴です。すぐに売却したい場合に魅力的ですが、提携会社数が非公表である点など、情報が少ないことがやや残念です。

ズバット不動産売却

運営会社株式会社ウェブクルー
提携会社数約800社以上
同時依頼数最大6社
特徴ISO27001取得企業の運営でセキュリティに強い

ウェブクルーはさまざまな比較サービス運営の実績があり、セキュリティ対策がしっかりしている点が安心です。提携会社数は他の大手サイトに比べて少ないですが、信頼性を重視する方にはよいでしょう。

タウンライフ不動産売買

運営会社タウンライフ株式会社
提携会社数170社以上
同時依頼数データなし
特徴査定結果はメール以外にFAXや郵送でも受け取り可能

査定結果をメールだけでなくFAXや郵送でも受け取れるため、オンラインでのやり取りが苦手な方にも使いやすいサービスです。提携会社数は他のサイトより少なめです。

MOTA不動産査定

運営会社株式会社MOTA
提携会社数非公表
同時依頼数上位3社のみ
特徴高額査定を提示した3社のみを紹介

高額査定を提示した上位3社に絞って紹介するため、高い価格での売却を目指したい場合に効率的とうたっています。ただ、高い査定がいい査定という誤解を生む点が気がかりです。

エリア限定「沖縄の不動産一括査定サイト」

沖縄に最近、沖縄県限定の不動産一括査定サイトが登場しました。その他にもエリア限定サイトができたら、このコーナーに追加していきます。

ウルズン

運営会社株式会社URUZUN
提携会社数非公開
同時依頼数ウルズンが直接応対
特徴沖縄県限定サービス

沖縄県の不動産に特化した地域限定のサービスです。沖縄県での売却に強く、ウルズンの運営元が物件種別に適した、最適な不動産会社を選んで対応してくれます。

一括査定を申し込んだ後の流れと活用方法

一括査定サイトへの登録は、不動産売却の始まりにすぎません。

サイトに情報を入力した後、数日以内に不動産会社から連絡が来ます。その後、査定結果を受け取り、気になる会社の担当者と会って話をし、最終的に売却を任せる会社を決める……という流れで進みます。

この流れで一番大切なのは、複数の会社から届く情報や提案をしっかり「比較する」ことです。不動産売却では、仲介業者の考え方や担当者の質が大切だからです。

査定依頼から結果を受け取るまで

通常、一括査定を申し込んでから数日~1週間程度で、不動産会社からメールや電話で連絡が来ます。最初は簡単な「机上査定」の結果を提示されることもありますが、具体的な売却を考えるなら、実際に家を見てもらう「訪問査定」に進みましょう。訪問査定の方が、より正確な価格が分かります。

受け取った「査定結果」の見方と注意点

複数の会社の査定額を比較すると、たいてい価格差があります。

この時大切なのは、金額だけを見るのではなく、「なぜその金額なのか」という理由(査定根拠)や、「どうやって売るのか」(販売戦略)の説明をしっかり聞くことです。提示された査定額はあくまで見込み額ですので、高すぎる査定には注意してください。

不動産会社からの連絡、どう対応すべき?

不動産会社から連絡が来たら、まずは会社名と担当者名、そして用件を確認しましょう。その場で焦って決める必要はありません。ご自分の希望(例えば「今は査定だけ知りたい」「まだ売却時期は未定」など)を正直に伝えて大丈夫です。もし、連絡がしつこいと感じたら、きっぱりと断って構いません。困った時は、利用した一括査定サイトに相談するのも一つの方法です。

「結局、どの会社に売却を任せれば一番いいの?」

売却を成功させるために最も大切なのは、提示された査定額の高さではなく、「大切な不動産を安心して任せられる、信頼できる不動産会社と担当者」を見つけることです。「この人なら任せられる」と思えるパートナーを選ぶことが何より重要です。

机上査定と訪問査定の違い、どちらを選ぶべき?

「机上査定と訪問査定って何が違うの?」と疑問に感じる方は多いです。特に初めての不動産売却では、どちらが自分に合っているのか迷いますよね。

実はこの2つの査定方法には、それぞれメリットと注意点があります。以下の表に違いをまとめました。

項目机上査定訪問査定
査定方法登記簿・売買事例・周辺データなどをもとに、書類上で査定担当者が実際に訪問し、室内・設備・日当たりなどを確認
精度簡易的でスピーディーだが、現地の詳細は反映されにくい現地の状況まで考慮されるため、より正確な査定が可能
向いている物件マンション・土地など、条件が明確な物件一戸建て・築年数が古い物件など
おすすめの方- 売却するかまだ迷っている人
- 相場だけ知りたい人
- 手軽に比較したい人
- 具体的に売却を検討している人
- 詳しい価格を知りたい人
- 担当者と売却戦略を相談したい人
注意点実物を見ないため、想定とズレることがある訪問時に営業を受ける可能性もある

筆者のおすすめとしては、マンションや土地であればまずは机上査定から始めてみるのが効率的。よさそうな会社が見つかれば、必要に応じて訪問査定を依頼するとよいでしょう。

一方で一戸建ての場合は、建物の劣化やリフォーム歴などを現地で見てもらうことが大切なので、最初から訪問査定を依頼する方が正確な価格を把握しやすくなります。

まとめ:不動産売却成功のカギは「一括査定サイトの選び方」にある

不動産一括査定サイトは数が多く、一見するとどれも同じように見えますが、実はサービス内容が大きく二極化しています。

単に査定情報を不動産会社に転送するだけの「転送専門タイプ」と、売却完了まで丁寧にサポートしてくれる「サポート充実タイプ」があります。

もちろん「サポート充実タイプ」を選んだほうが確実な売却ができるでしょう。

サイト選びのポイントは「提携会社の質」「地域対応」「運営会社の信頼性」「匿名対応の可否」「個人情報の管理体制」の5つ。たとえば、HowMaやイエカレのように、ユーザーの疑問に寄り添い最後までサポートしてくれるサイトは、初心者にもおすすめです。

この記事を読むことで、自分に合った査定サイトを見つけやすくなり、不動産売却で失敗するリスクを減らせます。大切なのは「査定額の高さ」ではなく「信頼できるパートナーを見つけること」。ここを見極めることで、納得のいく売却につながるでしょう。

人気の記事

-不動産を売る, 住み替え