相続をしたり、転勤で使わなくなったりして、利用していない一戸建て住宅を所有している方も多いと思います。「賃貸した場合の相場はいくらでしょうか?」という質問を受けることも多いので、自分で簡単にできる相場の出し方を解説します。
この記事でわかること
- 「スマイティ」でざっくりと相場を把握
- 平米単価で計算して、より正確な家賃相場を把握
相場を構成する要因
賃貸不動産の月額賃料は以下のような要因で決まっています。
- 地域の相場
- 駅からの距離
- その他の要因
上記のうち2番目と3番目の要因に関しては一概に言えない部分が多いのでここでは一旦割愛して検討します。たとえばリフォームしているかどうか、どれくらい徹底したリフォームをしているかなどは賃料に影響しますが、データに表れにくいためです。
今回は細かい要件を考慮せずに、ごく大まかな相場を把握してみます。それでも、不動産活用を考え始める段階では十分役に立ちます。
一発で超概算の数字を把握するなら、スマイティという不動産ポータルがおすすめです。スマイティ はsuumo、CHINTAI、アパマンショップなどの不動産ポータルサイトを束ねて表示してくれているので、物件数がかなり多いからです。しかも、見たいエリアを絞れば、そこでの家賃相場を表示してくれる機能があり、軽く参考にするだけならここを見ればOKです。
しかしスマイティの相場は、残念ながら間取り別に表示されています。
参考スマイティ……大手賃貸サイトを一括表示できます
平米単価で考えたほうが正確
広い2LDKと狭い3LDKでは床面積に差がない場合もありますし、むしろ2LDKの物件のほうが広い可能性もあります。そこで、家賃相場を考える時は平米単価になおして比較したほうが正確です。一例として、大阪府阪南市の鳥取ノ荘駅徒歩圏の物件で比較してみました。以下はスマイティの情報から拾ったデータです。
これは2020年3月21日時点での、鳥取ノ荘駅徒歩圏の賃貸一戸建て全データを入力したものです。平均すると月額家賃の平米単価は1,000円弱であることがわかります。たとえばぼくの自宅であれば(駅から徒歩10分くらい)、85,000円くらいの家賃を想定することになるかな、と推定することができます。
ただし、全部で32件のデータがあるのに、一番家賃が高い物件でも70,000円(共益費含む)という点が気になります。実際には70,000円を超えると厳しいエリアではないか、という点にも留意しつつ、家賃相場を考える必要があります。
総務省が発表している全国の木造賃貸住宅(民間)の1平米あたり家賃は1,600円くらいなので、それに比べると安いエリアと考えることもできます。
家賃を知りたいエリアがあれば、その地域の平米単価から考えましょう。たいした件数でない場合は、Excelに入力して眺めてみると、大まかな傾向がつかめます。
同じ物件を売却したらいくらになるか? を知りたい場合は以下の記事が参考になります。
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